バングラデシュ、社会指標でインドを上回る
2014年11月30日付 Prothom Alo紙

(11月4日付)
個人当たりの収入ではいまだに60%少ないものの、ほぼすべての社会指標で、バングラデシュがインドを上回っていることが分かった。1971年の時点では、独立したばかりのバングラデシュはすべての分野で隣国のインドより劣っていた。
独立から43年たった今、個人あたり収入ではインドはバングラデシュの2倍以上となっているが、バングラデシュ人の平均寿命はインド人のそれを3年上回っている。しかしインドとの比較で一番進んでいるのは女性である。インド人女性に比べてバングラデシュ人女性は就学率が6%高く、また女性一人当たりの出生率もインドより0.3%少ない。
世界銀行は最近、社会指標でバングラデシュとインドを比較した報告書を発表した。それによると、1972年にはバングラデシュの一人当たりの収入は50〜70ドル、インドは116ドルだった。現在は、物価などを考慮に入れた購買力平価(PPP)では、バングラデシュの個人収入が1883ドル、インドが3876ドルとなっている。すなわち、収入の面ではこのように大きな差があるものの、社会的指標においてはバングラデシュが大幅な進展を遂げたことが明らかになった。
報告書によると、1971年にバングラデシュ国民の平均寿命は39歳だった。同じ年にインドは50歳だった。それが今ではバングラデシュの平均寿命は69歳、インドは66歳となっている。乳児死亡率では1971年にはバングラデシュで1000人中150人、インドでは114人となっていた。その数値が現在はバングラデシュでは1000人中37人、インドでは44人まで下がっている。5歳までの子供の死亡率は1971年バングラデシュで1000人中225人、インドで166人だったが、今ではバングラデシュにおけるその数値は大きく減少し46人に、インドでは65人となっている。
“国別援助戦略(CAS)の進展”と題されたこの報告書で世銀は、バングラデシュでの改善の要因として、保健衛生、教育、家族計画、そして性平等の面でのバングラデシュ国内での意識の向上と様々な方策の実施をあげている。そしてこれらの分野で大きなパワーとなったのが現場の実働部隊の人たちやまとめ役を務めた人たちで、またその人たちの大部分が女性であることを報告書は指摘している。さらに政府、BRACのような世界有数のNGOやグラミン銀行主導で広がったマイクロクレジットなどがこれらのパワーの集結に手助けをしたことも社会指標向上に結びついた。

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(翻訳者:伊藤巧作、加藤梢)
(記事ID:363)