マストゥーングで3台のバスに乗った乗客が拉致。身元確認の上20人が殺害。
2015年05月30日付 The daily Jang紙
バスはピシーンからカラーチーに向かう途中であった。カドクーチャ付近で治安部隊のユニフォームを着た30~40人から成る武装集団がバスを止めた。身分証明書確認の上35人以上の乗客が拉致連行された。
20人の旅行者たちは一列に並べて立たされた上銃弾を浴びせられた。6人は拉致犯の隙をついて脱出。テロリストと治安部隊の銃撃戦は夜半に及んだ。死亡者増加の懸念。
クエッタ/マストゥーング(本紙記者):―バローチスターン州マストゥーング県にて3台のバスに乗った乗客が拉致され、身元確認の上20人が殺害された。70人以上の乗客を乗せた3台のバスはピシーンからカラーチーに向かっていた。マストゥーングのカドクーチャ付近で治安部隊のユニフォームを着た30~40から成る武装集団がバスを止めた。身分証明
書確認の上35人以上の乗客が拉致連行し、20人の乗客を一列に立たせた上銃弾を浴びせ殺害した。6人の乗客は拉致犯の隙をついて逃れたが、3人が負傷した。拉致犯と治安部隊の間での銃撃戦は夜半に及んだ。更に死亡者数が増える懸念がある。パキスタン首相とバローチスターン州首相はこの事件に注意を払い、乗客を無事に救出するように、また連邦内務相は、作戦のため国境警備隊に2台のヘリコプターと他の物資を直ちに提供するよう指示を出した。MQM(=統一民族運動)の代表、アルターフ・フセインは事件を非難しながら述べた。「事件に関与したテロリストは逮捕の上、法に法り厳正に処罰されるべし」と。詳細によれば金曜の夜ピシーンからカラーチーに向かう長距離バスにピシーンとクエッタの60~70人の住民が乗り合わせていた。マストゥーングのカドクーチャ・グローの山岳地帯付近に差し掛かると、治安部隊のユニフォームを着た30~40人から成る武装集団がバスを止め、身元確認の後35人以上の旅行者を拉致し、近くの山の方に連行した。事件の一報を受け治安部隊と国境警備隊が大挙して事件現場に到着し、拉致犯を追跡した。この間拉致犯と治安部隊の間で激しい銃撃戦が起きた。ある消息筋によれば、乗客6人は拉致犯の隙をついて逃れおおせたが、3人が負傷したという。拉致犯は旅行者20人を一列に立たせた上銃を乱射して殺害したが、多数の乗客は彼らに拘束されており、彼らの救出のために治安部隊の作戦は続いている。負傷した長距離バスの運転手によると、バスには70人の乗客が乗っていたが、武装集団はバスに乗り込み、旅行者の身分証明書をチェックし、35人以上の乗客を連行した。バスを現場から逃がそうと急発進したところ、武装した犯人たちはバスにも発砲し、それによって3人が負傷した。ミール・サルファラーズ・ブグティー・バローチスターン州内務相曰く、乗客35人が拉致されたという一報があり、このうちの19人が死亡し、5人は治安部隊と国境警備隊が救出したが、1人は負傷した、と。同内務相曰く、バスはピシーンからカラーチーに向かっていたが、乗りあわせた乗客の大半はパシュトー人であった。治安部隊のユニフォームを着た武装集団は乗客をバスから降ろし、連行した、と。曰く、治安部隊と国境警備隊は大挙して地域一帯を包囲し、拉致犯の追跡を続けており、乗客の救出のために作戦は続行中である、と。ちなみに、ナワーズ・シャリーフ首相はマストゥーングにて旅行者が拉致・殺害された事件に注意を払いつつ州首相に、事件に手を染めた悪党どもを即刻逮捕の上裁きの場に引きずり出すように指示を出す一方、事件の報告を求めた。また、チョウドリー・ニサール・アフマド連邦内務相もマストゥーングにて無念を表明しながら、州政府に辺境警備隊に作戦のため2台のヘリコプターと物資を提供するよう指示した。
原文をPDFファイルで見る
(翻訳者:高橋悠)
(記事ID:448)