犬の数抑制以外の方法はない
2015年11月01日付 Prothom Alo紙

1日に平均で665人が犬に噛まれているという深刻なデータがある。犬に噛まれると、そこから狂犬病といった致命的な病気の可能性もある。
結果として2020年までにバングラデシュから狂犬病を根絶できるかどうかは不確定な状況となっている。
2012年以降の統計によると、毎年犬に噛まれる被害は増え続けており、2012年に犬に噛まれて治療を受けた人は12万3千人だったものが、2014年にはその数字は24万3千人となっている。この数字は公営の病院筋から得られたもので、実際の数字はさらに大きいものになることは言うまでもない。
一時は心ないやり方で犬を処分することが行われていた。しかし現在そうしたやり方は中止されている。代替策として、犬の数を抑制しようという動きがあったが、それは過去4年間でまだ始まっていない。犬を殺処分するという対策として、飼い主のいない犬の数を制御するために不妊手術を施す決定がなされた。しかし、保健庁の疾病対策担当理事や伝染病対策室長は、「技術的な理由」のために犬の数抑制対策をまだ始めることが出来ないと語っている。こうした担当官たちは、狂犬病の危険についての国民たちの意識向上、犬に飼われた場合にはきちんとした治療を行なうこと、さらに感染の広がりを防ぐため、犬への予防接種実施が重要だとしている。
しかし、ここで疑問となるのが、犬にかまれても狂犬病が蔓延しないように野良犬すべてに予防接種を行なうことが政府として確実にできるか、ということである。
飼い主のいない犬が増えるのにつれ、犬に噛まれる被害も増加している。犬の数そのものを抑制することが求められている。それが実現すれば、すべての犬に狂犬病予防のワクチンを接種し、管理下に置くことが可能になる。2020年までにバングラデシュで狂犬病を根絶するには、犬の頭数を抑制する以外の手立てはない。

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(翻訳者:伊藤巧作)
(記事ID:454)