チャールサダー:バーチャー・ハーン大学をテロリストたちが襲撃。教授、学生を含め20名が死亡。反撃の中で襲撃者は4名とも死亡
2016年01月21日付 The daily Jang紙

テロリストたちは裏から入り銃撃を開始。手榴弾をも投げた。30名が負傷。チャールサダーの全教育機関、アブドゥルワリー・ハーン、スワービー両大学は閉鎖。パローサ・サルデーリーで不審人物2名を逮捕

襲撃者たちは自爆用ジャケットを着用──マルダーン県警本部長。ターリバーン司令官、ウマル・マンスールは犯行を認める。本部広報官フラーサーニーは無関係であると発表し、襲撃を非イスラーム的であるとした

チャールサダー、ペシャーワル(アルシャド・アズィーズ、サブズ・アリー・タリーン、通信各社):―チャールサダーにあるバーチャー・ハーン大学へのテロリストたちの襲撃の結果、教授1名、学生14名、守衛2名を含む20名が死亡、30名が負傷した。一方、パーキスターン軍の奇襲部隊がテロリスト4名を殺害した。作戦にはヘリコプターも投入された。パーキスターン軍の兵士たちは100名を超える学生を無事に救出し、大学を制圧した。大統領と首相は事件に対し遺憾の意を表明した。一方、非合法ターリバーン運動のアーダム・ヘール峠及びハイバル・エイジェンシー方面の司令官にして在ペシャーワル・アーミー・パブリック・スクール襲撃の首謀者、ウマル・マンスールは犯行を認めたが、ターリバーン運動の本部広報官、ムハンマド・フラーサーニーは今回の襲撃を非イスラーム的とし、無関係であると発表した。事件を受けてペシャーワルの教育機関は閉鎖された一方、チャールサダーの教育機関は1月31日を期限として、また、アブドゥルワリー・ハーン、スワービー両大学は期間未定のまま閉鎖となった。詳細によれば、水曜日在チャールサダー・バーチャー・ハーン大学では愛国主義者バーチャー・ハーンの命日にちなみ詩会が開催の運びであった。これに参加するため多数の学生、教師、職員が詰め掛けていたところ、朝9時半ごろテロリストたちが深い霧に紛れて畑を通って裏の塀を乗り越えて校内に入り、「神は偉大なり!」と叫びながら、管理ブロックの方に前進し、銃撃を開始した。テロリストたちは手榴弾をも炸裂させた。当番の警備員は応戦し、学生たちに安全な場所に身を隠すか、外に出るように言った。しかしながら、あたりに立ち込めた深い霧のためテロリストたちは前進を続けた。テロリストと警備職員との間の銃撃戦は4時間に及んだ。襲撃の結果、20名が死亡、30名が負傷した。死亡者の中には、化学学科の教授ハーミド博士、学生14名、大学の警備員2名、警察職員1名、運転手1名及びカンティーン(軽食部)・スタッフの1名が含まれる。負傷者はチャールサダーやペシャーワルの複数の病院に搬送された。各病院では緊急事態が発令され、医者や他の看護職員は休暇は取消で召集された。多数の負傷者の怪我の状況が危ぶまれ、そのために死亡者数の増加が懸念されている。病院筋によると、負傷者の大半は学生であるという。襲撃事件の後、多数の父兄が苦悩の状態で自分の子供を捜すために大学の外に押し掛けてきた。襲撃が続く間、教師、学生は教室や寮の部屋の中に缶詰めとなった。一方、多数の学生が大挙して逃げ惑う人々の中に巻き込まれ負傷した。一報が届くや否や、警察官が大人数で現場に駈け付け、テロリストたちへの応戦を開始した。その後、パーキスターン軍の奇襲部隊が到着し、即座にテロリストたちを探りあてた。2名を部屋の中で、2名を屋根の上で殺害した。その後、パーキスターン軍奇襲部隊は敵が潜んでいないかブロック毎に確認作業を続け、大学の全ての建物と屋根をコントロール下に置いた。事件の後、市内へと続く全ての道路は封鎖された。一帯の空からの監視も行なわれた。ペシャーワル軍指令官、ヒダーヤトゥッラフマーンが自ら作戦を監督した。三軍統合広報部長官はこう述べた。テロリスト2名はブロックの中で、また別の2名は屋根の上で射殺した。マルダーン県警本部長、サイード・ハーン・ワズィールによれば、襲撃犯は自爆用ジャケットを着用していたという。しかし襲撃犯2名のジャケットは爆発しなかった。曰く、「テロリストたちは深い霧に紛れて朝9時半ごろ裏側から校内に入った」と。大学学長、ファズル・ラヒーム博士はこう述べた。テロリストの襲撃の時点校内には学生3,000名と来賓600名がおりました、と。ところで、ある番組で会話の中で博士曰く、「大学にはテロリストの襲撃の報が事前に届いたことなどありませんでしたが、大学では万全の警備体制が取られていました」と。ある目撃者の学生はこう述べた。テロリストたちは大学の裏の塀に巡らされた鉄条網を切断し、塀を乗り越えて中に入って来たが、最初大学の警備員と銃撃戦となり、警備員3名が負傷し、その後、警察が到着した、と。目撃者たちによれば、テロリストたちは最初男子寮を標的にした。テロリストたちはパシュトー語をしゃべり、自爆用ジャケットを着用していたという。一方、法執行機関はパローサ・サルデーリーでのローラー作戦の最中不審人物2名が逮捕され、取り調べのために不特定の場所に移された。警察筋によれば、テロリストたちの装備からはかなり長時間大学構内に留まり、大規模に殺戮を繰り広げるつもりであったように察せられるという。ところで、非合法ターリバーン運動のアーダム・ヘール峠及びハイバル・エイジェンシー方面の司令官にして在ペシャーワル・アーミー・パブリック・スクール襲撃の首謀者、ウマル・マンスールは犯行を認めつつこう述べた。自爆攻撃のために義士4名を送ったが、今後も大学や士官学校、軍公立学校に対する襲撃は続くであろう、と。一方、パーキスターン・ターリバーン運動の本部広報官、ムハンマド・フラーサーニーは今回の襲撃を非イスラーム的とし、無関係と発表するとともに、これを非難した。パーキスターン・ターリバーン運動の本部広報官、ムハンマド・フラーサーニーによれば、ターリバーンの最高会議はパーキスターン・ターリバーン運動の名を騙る者に対し措置を講ずる、という。マムヌーン・フセイン大統領は激しい口調で事件を非難しつつこう述べた。テロリストたちは我が教育機関を襲撃しても、若い世代をこの国の輝かしい未来という点で絶望させることはできません。彼らは自らの薄汚れた魂胆にしくじることがあるのみでしょう。マムヌーン・フセイン大統領はこのテロ事件で尊い命が失われたことに対し、心の痛みを表明しつつ、死亡者の遺族に弔意を表明した。大統領はバーチャー・ハーン大学を含め全大学の警備を強化するように指示した。一方、ナワーズ・シャリーフ首相は、このチャールサダー事件に対し遺憾の意と被害者の遺族に同情を表明した。襲撃時自分の生徒を守ろうとして命を犠牲にした化学の先生に「殉教者」や「ジェントルマン」の敬称を付けて追慕の念を表明した。ターリバーンが襲撃した時、サイヤド・ハーミド・フセイン化学准教授は生徒たちに部屋から出ないように命じた。彼の生徒の1人は、ハーミド・フセイン氏がどうターリバーンを銃撃によって釘づけにしたかについて述べた。そのお蔭で生徒たちには難を逃れる隙を手に入れたのであった。学生の1人が報道陣に、彼はハーミド氏がピストルを持ってテロリストたちと銃撃しているところを目にしたと述べた。彼によれば、次の瞬間彼(ハーミド・フセイン氏)は倒れたが、テロリストたちが事務局長の部屋に入った途端彼らはそこから逃れたという。

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(翻訳者:露口哲也)
(記事ID:477)