子供たちが臨む夢のような学校
2016年06月29日付 Prothom Alo紙
学校は美しく、綺麗できちんとしていて、校庭と運動場がなければならないという子がいる。先生たちに丁寧に教えてほしいという子もいる。長椅子に3,4人ではなく、ふたりでゆったりと座れるようにしてほしいと望む声もあった。学校の時間を9時から午後2時までにして、遊ぶ時間がほしいという意見も出た。各教室でひとりの教師がもっと少ない数の生徒を担当するようにとの要望もあれば、授業にマルチメディアを導入してほしいとの声も寄せられた。
自分たちの理想の学校はという問いに、バングラデシュの小学校のたくさんの子どもたちからこのような多くの希望が寄せられた。こんな声を上げたのは、今日水曜日首都ダカのあるホテルで開かれた、初等教育の質に関する全国会議に、各地から参加した子どもたちだ。子どもたちはみな5年生までの小学生だ。
終日にわたって行われたこの会議を主催したのは初等大衆教育省。この日の大会には全国64県から生徒、教師、保護者および教育行政の担当者など256人が参加した。
開会式のあと行われた「私たちの理想の学校と質の高い教育」というセッションでは子どもたちが発言した。子どもたちの声を聞いた会合の来賓たちは、こうした声を実現できれば教育の質も高いものになるだろうと語った。
シレットから来たモニシャ・ラエという生徒の理想の学校は、きれいできちんと整っていて、ほしいと話した。先生に何でも遠慮なく言えて、文化行事があって、授業は丸暗記ではなく創造力を伸ばすようなものであってほしいというのがモニシャの夢だ。
ポンチョゴル市の公立第2小学校の5年生、ニシャト・ジャハンという女の子は、学校の授業開始時間は9時半で終わるのが3時45分となっていて、その間昼食の時間は30分しかないという。それでは十分に遊べないので、学校の時間を9時から1時までにしてほしいと話した。
ゴパルゴンジョ県トゥンギパラのある学校で学んでいるオルポンは、毎日学校から食事として出されるのが同じビスケットばかりで、もう飽きてしまった、と言う。時々はビスケットの代わりにケーキがもらえるといいなとオルポンは思っている。
ガジプル県スリプルの男子生徒は、幾日か前、マルチメディアを通じて大気汚染の勉強をした体験をあげて、授業でマルチメディアを使うようにすれば勉強が良く理解できるのではと意見を述べた。
チャンドプルのリディタという5年生の女の子は、学校の近くに住んでいる不良少年たちから嫌がらせを受けることがあるので、学校の周りに安全確保のためのフェンスを建ててほしい、また学校に警官を配備してほしいと主張した。
先生が教材だけ与えて教室から出ていってしまうことがあり、勉強がちゃんとできないし楽しくもないという訴えを何人かの生徒が口にした。また本を読みたくても図書館が十分でない、図書館を作ってほしいという訴えもあった。昼休みをちゃんと取れないので頭が痛くなってしまうという子どももいた。
元選挙管理内閣で初等・大衆教育顧問を務め、この日の会議には主賓として出席したラシェダ・K・チョウドゥリ氏は、子どもたちの意見を集約してリストを作成し、それを実行することができれば質の高い教育が実現できると語った。そして質の高い教育においては不平等が無いように留意すべきだと元顧問は言葉を添えた。
会議ではアブ・アロム・モハンモド・ショヒド・カーン元次官、アクラム・アル・ホセン初等大衆教育次官補、ラエラ・バキEU顧問、ダカ大学のアハサン・ハビブ教授などが意見を述べた。
これより前、会議の冒頭の主賓挨拶でモスタフィズル・ロホマン初等大衆教育相は、こ「この問題に関連した仕事をしている人たち全員が、高品質の教育実現の責任を負わなければならない。また教師たちには全身全霊で教育に取り組んでほしい。初等教育はすべての基礎となるものであり、これが脆弱だとすべてが脆弱なものになる」と述べた。
会議の基調報告を行なったサッビル・ビン・シャムス調査情報センター専務理事は報告の中で、教育の質的向上について忌憚のない話し合いが必要だと述べた。
フマユン・カリド初等大衆教育次官が議長を務めて行われたこの日の会議では、国会の初等大衆教育に関する常任委員会モタハル・ホセン委員長、モハンモド・アロムギル初等教育局局長ほか、教師、保護者および会議の実行委員会委員長らが発言した。
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(翻訳者:高森絢)
(記事ID:582)