パーラーチナール、クエッタ、カラチでテロ 62名死亡
2017年06月24日付 The daily Jang紙
死亡者には警察官11名が含まれる、パーラーチナールではレッド・ゾーン近く、またクエッタでは州警察長官事務所の外で自爆テロ、カラチでは警察官がターゲット
トゥーリー・バーザールで買い物客がイードの買い物に多忙の中、最初の爆発の後人々が集まったところで2回目の爆発が起こった。100人を超える負傷者。爆発音は10キロメートル離れた地点にも届く。阿鼻叫喚の様。全ての病院に緊急事態が発令
クエッタでは、警察官が不審車を止めようとしたところ、犯人が自爆を遂げた。チャールサダーでは不審人物2人を爆発物もろとも逮捕、大統領、首相、シャハバーズ・シャリーフ、イムラーン・ハーン、ザルダーリー他の諸氏が非難を表明
パーラーチナール、クエッタ(通信各社/本紙/モニター班):-ジュマアトゥル・ウィダー(=ラマザーン月最後の金曜日)の日、パーラーチナール、クエッタ、カラチで各々テロ事件で警察官11人を含む62人が死亡し、121人が負傷した。負傷者はすぐに最寄りの各病院に搬送されたが、病院関係筋によると、多数が重体とのことである。詳細によると、パーラーチナールの最も繁華な商店街で相次いだ2度の爆破により45人が死亡し、150人以上が負傷した。負傷者の大半は重体である。治安当局によると、パーラーチナールのトゥーリー・バーザールで買い物客がイードの買い物に多忙を極めていた最中、小さめの爆発が起こり、人々が爆発の現場に駆け付けたところ、途轍もなく凄まじい爆発が起こったといい、その爆音たるや半径10キロメートルまでに届いたほどであったという。この爆破の後、トゥーリー・バーザールはこの世の地獄と化し、その阿鼻叫喚の様は見る者の心胆を寒からしめたという。地元の住民たちは自助努力の精神でトゥーリー・バーザールから負傷者を病院に届けようと懸命に奔走する姿が見られたが、爆破の一報を受けるや、パキスタン軍や国境警備隊、警察、あるいは他の救援機関の人員が現場に到着し、爆破による死亡者や負傷者を病院に搬送した。パキスタン軍のヘリコプター2機がペシャーワルから爆破による負傷者の救援にパーラーチナールに到着した。三軍統合広報部によると、爆破での負傷者を在ペシャーワル軍民共用病院(=CMH)まで搬送するためにヘリコプター2機を現場に急派したが、パーラーチナール到着後負傷者をペシャーワルに搬送する手筈であるという。爆破の後、パーラーチナールのあらゆる病院には緊急事態が敷かれた。治安部隊は事件現場を包囲した。
クエッタでは、州警察長官事務所前のショハダー・チョークで自爆テロにより警察官6名を含む13名が死亡、同じく警察官9名を含む22名が負傷した。遺体と負傷者は市民病院と軍民共用病院に搬送された。爆破の結果、車3台とリクシャー1台が大破した。負傷者のうち5名は重体であると言われている。クエッタのグリスターン・ロードに面した州警察長官事務所前のショハダー・チョークで警察職員が1台の不審車を止めようとしたところ、これを運転していた犯人が自爆を遂げた。爆破の威力はあまりに凄まじく、爆発音は半径数キロメートルまで届いたほどで、これによりパニックが広がった。アブドゥッラッザーク・チーマ・クエッタ捜査担当副州警察長官は、「職員は命を投げ出して、大惨事から町を救いました。監視カメラの映像を入手し、これを検討致します」と述べる一方、負傷した職員は、「犯人の狙いはIGオフィースでした。職員たちがチョーク(四辻)で不審車を止めたところ、爆破が起こったのです。」と証言した。アンワールル・ハック・カーカル・バローチスターン州政府スポークスマンはこう述べた、「警備は極めて厳重でした。職員たちが車を止めたところ、犯人は爆発物を満載した車を爆破してそれを粉々にしたのです」と。更に曰く、「爆破の惧れはありました。そのために警備は厳戒態勢でした。しかし、現時点では、爆破目標が何であったのかは申し上げられません。治安部隊が現場を包囲して、物証を集め始めています」と。
カラチのサイト地区で、警察車両への発砲により、副警部補(A.S.I.)を含め警察官4名が死亡した。警察によると、カラチのサイト地区、ハビーブ・バンク・チョウランギーの近くで正体不明の人物たちから警察車両に向けて発砲を受け、その結果副警部補を含む警察官4名が負傷し、すぐさま最寄りの病院に搬送されたが、傷の深さに耐え切れず息を引き取ったという。アースィフ・アフマド・サイト地区警視は、「発砲事件は断食解きの時刻に発生しました。警察職員たちは断食解きのために食堂に腰掛けていたところ、自動二輪車に乗った容疑者たちが彼らに発砲したのです。ただ、犯人たちはヘルメットを被っていました」と述べた。
ところで、テロ撲滅局マルダーン支部はチャールサダーで捜査の間、不審人物2名を爆発物もろとも逮捕したが、同容疑者たちは非合法組織の所属であった。
サイト地区の事件はパキスタン・ターリバーン運動ジャマーアトゥル・アフラールが犯行を認めた。ただ、総数3つの異なる組織が事件の犯行を認めている。サイト地区での警察官死亡のしばらく後、別の非合法組織が犯行を認めたが、非合法のラシュカレ・ジャングヴィー・アル=アーラミーのスポークスマンによれば、スィンド州のアーフィア・シッディーキー旅団が襲撃をかけて警察官4人を殺害したという。同スポークスマンによれば、過去数日間、中央刑務所から囚人たちの脱走事件を受けてレーンジャー部隊、国境警備隊、刑務官たちが[合同で]捜索作戦に名を借り、収容者たちを虐待し、必需品までも奪ったが、警察職員[殺害]という形で報復を行ったまでであるという。
サージド・フセイン・トゥーリー下院議員はパーラーチナールの爆破事件に関連して「私にある商店主が、『人間の頭部が飛んできて、彼の店の前に落ちた』と語ってくれたのですが、この事件は自爆テロであることが濃厚です。」と述べた。サージド・フセイン・トゥーリー下院議員はある民放との会話の中で、こう述べた。「パーラーチナールである商店主と会話しました。彼は『人間の頭部が飛んできて、彼の店の前に落ちた』と語ってくれました。もし、30~40ガズも離れた地点に頭部が落ちたなら、自爆テロであったことが濃厚です。」と。
マムヌーン・フセイン大統領、ナワーズ・シャリーフ首相、ナワーブ・サナーウッラー・ザヘリー・バローチスターン州首相、ムハンマド・ハーン・アチャクザイー・バローチスターン州知事、シャハバーズ・シャリーフ・パンジャーブ州首相、イムラーン・ハーン氏、ビラーワル・ブットー・ザルダーリー氏、アースィフ・アリー・ザルダーリー氏、スィラージュル・ハック氏、モウラーナー・ファズルッラフマーン氏、サルダール・アヤーズ・サーディク下院議長、ミヤーン・ラザー・ラッバーニー上院議長、チョウドリー・ニサール・アリー・ハーン内務相、ハージャ・アースィフ防衛相、イスファンディヤール・ワリー氏その他の指導者たちがパーラーチナール及びクエッタで起こった爆弾爆破事件を激しい口調で非難した。指導者たちは全員、犠牲者たちの遺族に弔意を表明し、負傷者たちの早期の回復を祈った。内務相は報告を求めた。ナワーズ・シャリーフ首相はクエッタで起こったテロ攻撃を激しい口調で非難しながら、「非道なテロ攻撃は、テロリストや過激派たちの失意の顕れです」と述べた。小巡礼のためメディナを訪れていたナワーズ・シャリーフ首相は自身のある声明の中で、テロ攻撃を激しい口調で非難しながら、尊い命の犠牲に対し残念さを表明した。首相曰く、「ラマザーンの聖なる月に罪もない市民を襲撃するとは、至極獣の如き所業です」と。曰く、「全国民はテロリストに対し結束しており、決意に満ちています。テロリストたちは一切の情けにも値しません。この連中は、間もなく終わりを迎えます。」と。曰く、「非道なテロ攻撃は、テロリストや過激派たちの失意の顕れです」と。
原文をPDFファイルで見る
(翻訳者:露口哲也)
(記事ID:658)