バローチスターン、ワジズィリスターンでのテロ事件 11名が死亡
2017年10月19日付 The daily Jang紙
クエッタではスィビー・ロードで爆薬を積んだ車が警察トラックと衝突、ミール・アリーでは国境警備隊の車を遠隔操作爆弾で攻撃
隊員たちはカースィム・ラインからサリヤーブ・ロードを移動の最中であった。爆破により隊員7人と通りがかりの1人が死亡、25人が負傷、トラックとバイクが大破、爆破犯人のトラックは木端微塵、100㎏の爆薬が使用
ターリバーンが犯行を認める、カンバラーニー・ロードではテロリズム対策課の警部に発砲、カジューリー・チェック・ポスト付近で爆弾処理班が道路の確認作業の最中、爆薬が爆発、隊員2人が死亡
クエッタ、バンヌーン、ミラーン・シャー(ジャング紙特派員、報道部局):―クエッタおよび北ワズィリスターンにて治安部隊に対する攻撃の結果、10人の隊員を含む11人が死亡、25人が負傷し、負傷者の大半は重体。事件では警察のトラックと通りがかりのバイク大破する一方、爆破犯人のトラックは木端微塵となった。爆弾処理当局によると、爆破にはおよそ100㎏もの爆薬が使用されたという。非合法パキスタン・ターリバーン運動がこの事件の犯行を認めた。クエッタのカンバラーニー・ロードでテロリストたちの銃撃のためにテロ対策部 (CDT)所属のアブドゥッサラーム警部が死亡した。北ワズィーリスターンのミール・アリー郡ではカジューリー・チェック・ポスト近くで国境警備隊の車に対する遠隔操作による爆弾攻撃により、2人の治安部隊員が死亡した。 ラシュカレ・ジャングヴィー・アル・アーラミーがカンバラーニー・ロードとミラーン・シャー両事件の犯行を認めた。
詳細によれば、東部バイパス上に位置するカースィム・ラインから水曜日朝に精鋭部隊の29人の隊員がマンズール・アフマド巡査部長に率いられてトラックに乗り、任務のためにパトロールカーに守られサリヤーブ・ロードを走行中であった。東部バイパス、スィビー・ロード上、ダラフシャーン鉄道踏切近くで前方からやってきた爆薬を満載した車がトラックと衝突した。これを受けて激しい爆発が起こり、トラックに火が付いた。その結果トラックに乗っていたリーダーのマンズール・アフマド巡査部長、アブドゥル・ファター巡査、シャハバーズ・アリー巡査、シャー・ザマーン巡査、マアシューク・アリー巡査、ムハンマド・アスガル巡査、そして通りがかりのバイクに乗っていたグル・ムハンマド氏が即死、26人が火傷によって重傷を負い、そのうち、マンズール・アフマド巡査部長が病院にて重傷のあまり息を引き取った。
爆破の後、警察のトラックから火の手が上がったが、消防隊員が現場に駆けつけ、これを消し止めた。また、現場では1台の車と1台のバイクにも被害が及んだ。警察によれば、自爆攻撃の結果トラックは完全に大破し、救援機関の隊員たちが負傷した警察官や遺体を市民病院やボーラーン総合医療施設、在クエッタ軍民共用病院(CMH)に搬送した。事件後、警察官や国境警備隊隊員たちが大挙して現場に到着し、付近を包囲してローラー作戦を開始するとともに、科学捜査班も現場に到着し、現場の周囲にある道路を閉鎖した。病院筋が5人の隊員を含めた7人の死亡の事実を公式に認め、一方サルファラーズ・ブグティー・バローチスターン州内務相によると、6人の警察官が死亡し、22人が負傷したという。民間防衛隊爆弾処理班によると、爆破にはおよそ100㎏の爆薬が使用されたという。ところで、クエッタのカンバラーニー・ロードではテロリストが警察官に発砲し殺害した。警察官の身元はテロ対策課に配属されていたアブドゥッサラーム氏であることが判明した。さて、ミール・サルファラーズ・カーン・ブグティー・バローチスタン州内務相が爆破現場で報道陣との会話の中でこう述べた。
「事件は午前8時25分に発生しました。裏で糸を引く者たちは地獄の底に突き落としてやりましょう。最後のテロリストを倒すまで我々はこの戦争を戦い抜きます。バローチスターンにはイスラム国やこれに類するテロ組織は存在しません。警察や国境警備隊が急襲作戦のためにテロリストの標的になっております。テロリストたちはかつてはワズィーリスターンを根城にして、計画を企んでいましたが、今や我々を攻撃しようとアフガニスタンの国土を活用するに及んでいます。インドの諜報機関「研究および分析の翼(RAW)」と[アフガニスタンの]「国家治安局(NDS)」はパキスタンで事件を行うテロリストたちを支援していますが、今回の犯行に関して何かコメントすることは時期尚早でありましょう。」と。
一方、ミーラーンシャー・バンヌーン・ロード上ミール・アリーのカジューリー・チェック・ポスト付近で国境警備隊の車が遠隔操作爆弾攻撃の結果、隊員2人が死亡した。隊員たちは軍の移動のために道路の確認作業の最中であったが、道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発し、それによって、ラーワルピンディー在住の兵士タサッウル・アリー氏、ギルギット在住の兵士グラーム・ラッバーニー氏が死亡した。爆破によって車も大破した。事件の後、治安部隊は現場を包囲してローラー作戦を開始し、ミーラーンシャー・バンヌーン・ロードをあらゆる車両に対して通行を禁止した。治安関係筋によれば、現場では多数の不審人物が逮捕されたという。一方で、死亡者の遺体は告別礼拝を営んだ後故郷に送られた。
さて、シャーヒド・ハーカーン・アッバースィー首相はクエッタの自爆テロ事件を激しく非難し、死亡した警察隊員の遺族に哀悼の意を表明するとともに、故人の冥福を祈った。シャハバーズ・シャリーフ・パンジャーブ州首相もまた、極めて激しくクエッタ攻撃を非難し、「敗北者たちは法の網の目を潜ることはできません。」と発言し、負傷者の一日も早い回復を祈った。また、アヤーズ・サーディク国民議会議長及びムルタザー・ジャーヴェード・アッバースィー副議長もクエッタの自爆テロ事件を激しく非難しながら、尊い人命の損失に対して深い悲しみと遺憾の念を表明した。
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(翻訳者:本間流星)
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