カラチ大学自爆テロ事件
2022年04月28日付 The daily Jang紙

カラチ大学構内で火曜日の午後行われた自爆テロは、それらについてあくまで真剣に検討した上で、改善措置を講じることが国家の安泰と順調な発展にとって不可避であるような数々の含意を孕んでいる。詳細によると、同大学構内で女性自爆テロ犯が孔子学院の教員専用車に自爆テロを敢行し、中国人3名と地元運転手1名を殺害した。バローチスターン解放軍(=BLA)マジード旅団が犯行を認めた。テロの標的となったのは16人乗りのバンで、そのそばにレンジャー部隊の治安職員もいた。カラチ警察長官によると、犯人はカラチ大学の哲学修士の女学生で、トゥルバト出身であった。今回の事件は、2020年6月のパキスタン証券取引所テロ事件に次ぐ非合法BLAマジード旅団による大きなテロ攻撃であった。ちなみに、これに先立ち2018年11月にもカラチのクリフトン地区に位置する中国総領事館にもテロ攻撃が行われた。パキスタン首相は犯人たちを絞首台送りにすると言明し、スィンド州首相含む政治指導層と著名人は残らずこの事件を厳しく非難した。一方、中国大使館は自国民に安全性に気を配るよう指示を出すとともに、パキスタン政府が中国人の身の安全性を確固たるものにするために更に効果的な措置を取ってくれるものとの期待を表明した。すなわち、「疑いもなくこの方面への迅速な対応が中国政府と同国民を満足させ、両国関係を損なうことを未然に防ぎます。」と。カラチ大学自爆テロ事件において最も重要なことは、真の狙いが中国人教師であり、パキスタンで今回成立した新政府の首長たるミヤーン・シャハバーズ・シャリーフ氏が早期に中国訪問の意向であり、中国指導層から中パ経済回廊計画に基く作業の加速化、前政権の4年間に傾いたところの経済の立て直し策及び中国の協力獲得について有意義な話し合いが行われる見込みであった時点がその犯行のために選ばれたことである。したがって、この犯行の目的がパキスタンでの政権交代後の中パ関係の友好親善の可能性を低めることであることは明々白々である。この流血を伴う犯行を自ら命を懸けて行ったのが高等教育を受けたバローチ族の女学生であったことは極めて検討に値する。目的がどうであれ我が命を懸けるということは、人が自分こそ正義であると信じて疑わない場合にのみあり得ることである。問題は高い教育を受けたバローチ族の若者たちの間にそのような考えが何故頭を擡げてきているのかということである。状況の真摯で、偏りのない分析は我々を次のような結論に導く。私たちの国史を終始貫いてきたバローチスターンの数々の権利侵害に対する抗議者の声を抑えつけるために取られた数々の方法とその結果起こったところの何千人もの行方不明者という悲劇の行き着く先が今回のバローチスターン女学生による犯行であった、と。姉妹にとって兄弟、また母親にとって息子たちを不法に行方不明にすることはその家族を死んだも同然にすることを意味する。こうした後、彼らの中に国家に対する反逆心が芽生えることは誰の目にも驚くべきことではないに違いない。バローチスターンの政治的代表者たちは行方不明者の問題の解決とバローチスターンのあらゆる権利侵害の解消という2点を条件として現政権に与した。この方面での持続性がありかつ効果的な前進こそが状況を恒久的により良いものとすることが出来、外国勢力が我が国の一体性に亀裂を生む道をふさぐことができるのである。

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(翻訳者:岩﨑亜美菜)
(記事ID:1029)