BJPの「400議席越え」の夢やぶれる。国民会議派のアピールが優越。
2024年06月05日付 The Daily Siasat紙

2024年6月5日 ズルフィカール
野党連合、インド国家開発包括同盟(INDIA)は、インド人民党(BJP)の単独過半数を終わらせた。モーディーの首相再任は国民民主同盟(NDA)のテルグー・デーシャム党とジャナターダル党(統一派)頼み。
ニューデリー、6月4日(スィヤーサット紙)ナレーンドラ・モーディーの首相として最悪の選挙戦、公然とヒンドゥー・ムスリムの宗派主義、陳腐な言葉や用語の使用、アヨーディヤーでは大急ぎでラーム寺院の建設、これら一切が、今日の2024年連邦下院(ローク・サバー)総選挙の結果に影響を及ぼさなかったことが、与党BJPが勢力を240議席に減らしたことで示された。2019年には、BJP単独で303議席を勝ち取り、NDA連合とあわせ、その勢力は350議席以上となっていた。今回、BJPとモーディーは政権発足のため、アーンドラ・プラデーシュのテルグー・デーシャム党やビハール州のジャナターダル党(統一派)に代表されるNDA連合を頼みにせざるを得ない。ローク・サバーの過去2会期と比較して、今回、国民会議派は際立ったアピールを行い、議席数3桁台への返り咲きに向けて前進した。執筆時点まで、インド選挙委員会は最終結果を発表していない。2024年の総選挙で、野党連合INDIAは与党BJPに苦戦を強いらせ、最終的にはBJPの議席数を減少させた。政策と政権発足に際しては多くの可能性がある。ドラウパディー・ムルムー大統領は、最大の連合であることから、NDAを政権発足の場に招く見通しだ。テルグー・デーシャムのチャンドラバーブー・ナーイドゥー党首とジャナターダル(統一派)のニティーシュ・クマール党首がもし連立関係を見直せば、BJPとNDAにとってローク・サバーの議会内で過半数を確保することは不可能に近くなる。このように、BJP率いるNDAは明らかに3連勝を達成したものの、INDIA連合はモーディーの波に終止符を打ったかたちで、今日のインドの人々による選挙結果は、インド政治において後世まで記憶に残されるべき判断となった。有権者らはBJP及びその補完勢力を確かにリードさせたものの、その勝利には敗北感が漂う。一方で、市民は国民会議派のINDIA連合はBJP率いるNDA連合と比べて確かに劣勢ではあるものの、そこでは勝利のムードが漂っている。国民会議派のラーフル・ガーンディー党首が「インド国民はモーディー首相とBJP、与党連合からの解放を求めていた」と語ったのはそのためだろう。最大州、ウッタル・プラデーシュでは、BJPに対し国民会議派とサマージ・ワーディー党が強力な一撃を与えた。全80議席のうち、BJPとそれと連立する政党を、野党連合は過半数以下にまで抑え込んだ。この州では、ヨーギー・アーディッティヤナート率いるBJPの州政権が影響を与えることも、アヨーディヤーにおけるラーム寺院の建設が有権者を印象づけることもなかった。

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(翻訳者:川出航也)
(記事ID:1170)