農業をしながら大学に合格したジハド、現在はキャンパスでチャを売っている
2025年01月02日付 Prothom Alo紙


2024年11月17日
ノウガオン県ラニノゴルのとある人里離れた村で、ジハド・アリは生まれた。父は農家、母は主婦。貧しい家庭で糊口をしのいだ。このような状況で、ジハドも働くことを余儀なくされる。時に自分の畑で、時に他人の畑で働いた。畑でできた野菜を市場に持っていって売ったりもした。ジハドは言う。「僕は第6~7学年で勉強していたときから父の仕事を手伝っていました。ポトル、ナス、ジャガイモ、ツルムラサキ、ラルシャク、インゲン豆、ダイコン、トウガラシなど、いろいろな野菜を売りました。もう少し大きくなると、畑での仕事も始めました。ある日なんかは、学校に行くときに父が、畑に肥料をやってから行くように言いました。僕は仕事を終わらせてから学校に行ったものです。他の人の畑でも長いこと働きました。架線工事の仕事をしたこともあります。」
こうして中等教育は終わりました。ジハドは学問に一層興味を持ちはじめました。実家を出て、郊外のあるシェアーハウスに入居しました。そこから、勉学を続けました。しかし、この興味は”どうして湧いたのか”ジハドは語る、「母の願望が大きかったです。母は、息子が教育を受け、街に出て、そこでよりよい暮らしをすることを望んでいました。彼女の夢を叶うすため、たくさんの制約のなかでも学業を続けました。いつも家族は全面的に支えてくれました。学業のため、父はあるときは土地を抵当に入れ、あるときは収穫物を売ったり、金貸をしたりしてお金を出してくれました。僕はそれらのお金をよく考えて使っていました。5タカで何か買って食べようとしたときも、このお金を残ればペンくらいは買えるだろうと考えました。」そんなジハドは今年、ラジシャヒ大学とチョットグラム大学に合格しました。入学したのはチョットグラム大学の行政学科です。
しかし、闘いはまだ終わっていません。ジハドはこれまで、家庭の助けるためにいろいろな仕事をしていました。今は学業の支出を補うため、チャの店を出しました。チョットグラム大学のシャトル路線の駅のあたりに椅子や机を広げ、チャを売っています。仕事は毎日昼の4時半から夜の10時まで続きます。彼は一日約70カップのチャを売っています。その利益は250~300タカあるといいます。店についてジハドは、「お店には7000タカかかりました。そのうち、2000タカは自費で、残りはBRFユースクラブという団体が出してくれました。
ジハドのお店の名前は「マーチャント・オブ・CU(チョットグラム大学の商人)」。昨年10月26日に開店しました。お店の特徴は、8タカ・10タカで「北ベンガルの家庭的な」チャが飲めることです。ジハドはプラスチックではなく、紙のカップでチャを提供しています。こうするのは、学生としての環境に対する責任ある立場からだといいます。結果として、支出は少し高くなっています。それでも、環境のためにポジティブに取り組むことには、一種の喜びもある。そのことをこの若者はとても心地よく感じています。

Tweet


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


(翻訳者:中村佳菜)
(記事ID:1179)