パキスタンの景気動向は順調。ただ、取組みの余地はある。IMF

2014年05月11日付 The daily Jang 紙
外貨準備高は適正な水準まで増加。国立銀行は油断するな。経済成長率は3.3%が見込まれる。ジェフリー・フランクス

イスラーマーバード/ワシントン(オンライン):―国際通貨基金(IMF)は、パキスタンの景気動向は順調であると表明するかたわら次のように述べた。パキスタンにはまだまだ取組みの余地がある。パキスタンの当財政年度の経済成長率は3.3%と見込まれ、来年度には4%に達すると予想される。外貨準備高は適正な水準まで増加している。しかし、民営化に向けて財政顧問の設置という目標は達成されずに終わった。パキスタン国立銀行は農業政策の決定で現行のインフレ圧力を見据えて油断するな。インフラ整備、保健や教育など他の重要な分野へ必要とされる資金の供給のためにも課税ベースの拡大及びその実施に関する方法論を含めてより効果的で公平な税制の確立に関し決定的な努力が不可欠である。IMFのスタッフ・ミッションの終了時点で出された声明の中でIMFのミッションの団長、ジェフリー・フランクスは次のように述べた。拡大信用供与(EFF)に基づくパキスタンへの総額3934億ルピーのSDR(特別引出し権)(=660億ドル)計画の第3回調査に関して話し合いのためにIMFのスタッフ・ミッションは2014年5月1日から9日までドバイを訪れた。この計画は既に2013年9月4日IMFの理事会の承認を受けている。ミッションは財務省や国立銀行の高官と会見した。ジェフリー・フランクスによって出された声明の中ではIMFミッションは政府や中央銀行の高官たちとEFFプログラムに基づく経済動向に関して建設的な対話を行なったと述べられている。また、ミッションは経済の安定性を強固にする、また投資と経済成長を回復する政策の観点からこれまで見られた全体的な進展に関し満足を表明した。経済政策の点ではミッション・スタッフのレベルではパキスタン側政府高官と意見が一致し、これは経済金融政策の覚書に詳述されている。声明の中ではこう述べられている。全体的に経済指標は上向きであり、経済成長は順調である。外部調達も順調で、民間部門への融資も増えている。しかしなお全般的にインフレは増加傾向にある。IMFミッション・スタッフは第3回調査について報告書を作成する。これの承認の後、6月下旬IMFの理事会が検討を行なう。もし了承されれば、今回の調査の完了時点で3億6千万ルピーのSDRのパキスタンへの供与が見込まれる。


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翻訳者:鳩田義孝
記事ID:288