バングラデシュのロングプルで日本人殺害

2015年10月03日付 Prothom Alo 紙
イタリア人が殺害されたのに続き、今度は日本人が銃撃され、死亡した。被害者はホシ・クニオさんで、今日(10月3日土曜日)午前、ロングプル市から約5キロ離れたマヒゴンジョに近いアルタリ村でこの事件は起きた。アルタリ村はロングプル県カウニア郡シャライ区の村のひとつ。警察はこの事件に関し4人からロングプル警察署で事情を聴いている。

ホシ・クニオさんは125952という番号の入ったパスポートを所持していた。パスポートによればホシさんは今年8月8日、インドからラールモニハトのブルマリを経由し、陸路でバングラデシュに入国している。ビザは来年4月13日まで有効となっている。ホシさんはロングプル市ムンシパラ地区にあるザカリア・バラという人物の家に部屋を借りて住んでいた。
ホシさんの遺体は現在ロングプル医科大学病院の霊安室に安置されている。同病院のA.S.M.ボルコトゥッラ院長は「病院に運ばれてきたとき、ホシさんはすでに死亡していた。特別チームを結成して解剖を行う予定だ」と語った。
記者は被害者を下宿させていたA.K.M.ザカリア・バラさんと病院で話をすることができた。ザカリアさんによると、ホシさんはアルタリ村で2エーカー以上の土地を使って牛用のNPR草の栽培を行なうプロジェクトを手がけていたという。今日もいつもと同様朝仕事にいたホシさんの事件のことを知り、ザカリアさんは病院に駆け付けた。ザカリアさん自身長い期間日本で暮らしたことがあり、その関係でホシさんはザカリアさん宅に住むことになった。ホシさんはひとり暮らしだったという。

ホシさんは毎朝、ムンナフ・ホセンのリキシャに乗って仕事場に出かけていた。今朝も同様だった。ムンナフさんは事情聴取のため警察に出向く際、記者たちに対してマヒゴンジョからハラガーチに向かう道の途中、ロータリー・スクールの前で東の方向に下っていく未舗装の道を100ヤードほど行ったところで事件が起きたと語った。午前10時頃と思われる時刻、反対方向から顔を黒い布で隠した2人の青年がリキシャの行く手をふさぎ、ホシさんに向かって発砲した後、舗装道路の方に逃げ去ったという。2人が逃げていった舗装道路にはヘルメットをかぶった別の青年がエンジンをかけたオートバイにまたがった状態で待機していた。逃げた2人の青年はそのバイクに乗ってハラガーチの方向に逃走した。青年たちはシャツにジーンズを着ていたという。
ムンナフさんがさらに語ったところによると、事件の現場から300ヤード以内には茶店が何件かと小規模な市場があり、銃声と悲鳴を聞きつけて市場関係者と近隣の住民が駆けつけ、ホシさんをオートリクシャに乗せてまずマヒゴンジョのシャトマタ地区へ運び、そこからさらにピックアップ・バンでロングプル医科大学病院に搬送した。病院到着は11時10分だったという。
警察発表によると銃弾はホシさんの胸、右腕の肘および首の右側に当たっていた。
ホシさんが攻撃された地点のすぐそばにある家のムラド・ホセンさんも警察に事情を聴かれている。
ホシさんはアルタリ村に住むシャー・アロムさんの土地を借りてプロジェクトを行なっていた。シャー・アロムさんは「ホシさんはとても朗らかな人で、皆と親しかった。敵などいるはずがない」と語った。
ロングプル警察捜査局の指揮に当たっているアブドゥス・サラム・ロングプル署副署長は午後2時半ごろ事件現場で記者たちに対し、「十分な捜査が済むまでは何も言えないが、警察は現場付近を固めている。この事件は国際的で微妙な面がある。あらゆる技術を使って捜査を行なう所存だ」と語った。
この事件について事情を聴くため、警察はザカリア、ムンアフ、ムラド各氏のほか、ヒラという人物を警察に呼んでいる。ホシさんの農地に隣接してヒラさんの魚のいけすがあり、ヒラさんはホシさんとよく一緒にいるところが目撃されている。警察は2人の間に何か仕事上の関係があったかを調べたいとしている。
今週月曜日には首都ダカのグルシャン2番区の90番道路を歩いていた、50歳のイタリア人男性が銃撃され、死亡する事件が起きている。この男性はオランダに本拠のあるNGO・ISSO協会の「食の安全と企業利益」計画の責任者をつとめていた。目撃者の証言によると、ふたりの青年が発砲した後、中年男性が運転するオートバイに乗って逃走している。


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翻訳者:渡辺一弘
記事ID:446