パキスタン・アフガニスタン通商関係
2023年05月08日付 The daily Jang 紙
以下のことは紛れもない真実である。経済的な観点で今まさにパキスタンが直面している「時」というものは、かつて一度もこの国を見舞ったことがないものである。すなわち、我が国はデフォルトの一歩手前にいるのである。我が国のこの惨状に対する責任はいかなる1個人にも擦り付けることはできない。しかし、我が国をこの窮状から救い出すという責務は責任ある立場にあるどの個人にも課されるものである。
こうした状況下、パキスタン・アフガニスタン両国の通商担当相の間で通称関係の強化という点で合意があったことは一つの重要かつ前向きな前進である。サイヤド・ナヴィード・カマル連邦通商担当相はアフガニスタン政府の自らのカウンターパートであるハージー・ヌールッディーン氏とともに相互の通商関係という絡みで、一つのハイレベルな会合を共同で主宰し、その席には通商、税関、運輸、財政を担当する各省庁の高官が顔を揃えた。そこでは関税協力、国境管理、相互の通商、関税率の引き下げ、医薬品、製肉業を含む様々な重要な方面について詳細な話し合いがなされた。会合の基本的な目的は通商における障害を減らし、環境を良好なものにすることである。パキスタンにとって何よりも重要なことは、域内における通商および経済関係の振興及びその関係の範囲の拡大であることには疑いの余地もない。これによりパキスタンの貿易赤字は縮小するであろうし、外貨準備高の減少に関する問題も解消されるだろう。アフガニスタンに関する限り、パキスタンからのドルや小麦粉、これらに類する物品の密輸のニュースがよく耳に入る。通商関係を互いにリンクさせ、組織化することによって、これの対策ともなろう。可能であれば、パキスタンはこのような通商的経済的取り決めを域内の他の国々との間でも結ぶべし。イランからのガス、ロシアからの安価な石油の輸入によりパキスタンのエネルギー問題が解消されるのみならず、貿易上の赤字を増やす最大の要因をも抑え込むことができる。パキスタンは兎にも角にもこの道を突き進まざるを得ないであろう。
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翻訳者:浦田日和
記事ID:1122