ラマダーン月においしく食べるための医学的アドバイス ハムシャフリー紙
2005年10月06日付 Hamshahri 紙

10月6日付ハムシャフリー紙

【科学技術部:セイイェド・モハンマド・アブートラービー】祝月ラマダーンが近づくにつれて、断食明けや断食前の情景、礼拝の思い出など、たくさんの記憶や思い出がよぎるもの。しかし残念ながら、中には、胃腸不全、体重の減少、さらに多いのが体重の増加といった問題を抱えて、ラマダーン月を終える人もいるようだ。もちろん断食もイスラームの信仰にとって基本的な宗教儀礼であり、健康にとってもよいものであることは、ご存知の通り。しかしなぜ神の恵みである健康を享受できない人がいるのだろうか。

◆まず最初に知っておくべき原則

 科学アカデミーの報告が指摘する、ラマダーン月での食事で第一の最も重要な原則は、食事は規則的であるべきで、肉、鶏、魚、乳製品、野菜といった食品を中心にすべきである、ということ。また、ラマダーン月になれない食事をするなど、食習慣を大きくに変えるようなことは慎むべきだ。

 少し注意してみれば、これらの問題の多くは、断食に入る前の夜明け前と断食明けの日没後に、限度を超えて大量に食事をとることに原因があると分かるだろう。これはラマダーン月の基本的な目的と精神に矛盾する行為だ。もうひとつのアドバイスは、果物や野菜を十分とることだ。食後にそれらを食べるように心がけてほしい。

 ラマダーン月の食生活は、体重を一定に保てるよう、通常の食生活と大きく異ならないようにすべき。太り過ぎているのでこの機会に体重を落とそうというのでなければ、ラマダーン月に体重が変化するようなことは避けたい。

 以上の一般的原則を理解したところで、次に断食前、及び断食明けの食事の際に、どのような食事をとるべきかについて、それぞれ簡単にお話したい。

◆断食前の適切な食事の仕方

 ラマダーン月に、よりよい食生活を送るためには、断食前の食事が肝要。断食前によい食事をするためには、以下の点を守ることが重要だ。

 断食前の食事には、十分な時間をとろう。

 空腹の期間が長いために、吸収の遅い複合炭水化物など、吸収におよそ8時間かかるものを摂取するといいだろう。小麦、大麦、インゲン豆、レンズマメ、全粒粉、ぬか入りの米といったような種子類・穀物には上記のような効果がある。

 断食前の食事に紅茶のようなカフェイン入りの飲み物を大量に飲むことは、全く不適切。なぜなら体はこれらの飲料を排泄するために、大量の尿を生成し、尿とともに、体に必要なミネラル分も排泄してしまうからだ。

 断食を新たに経験する年少者は、体に必要な栄養を補給するために、フルーツジュースやトマトジュースを食生活に取り入れるといいだろう。

 もし卵を食べるときは、目玉焼きよりも、ゆで卵にして食べるといい。

 ナスなどの食材や、香辛料を多く含んだ料理には、刺激物が入っているので、日中の喉の渇きの原因となる。だから、このような料理は断食前の食事には控えたほうがいいだろう。

 キャッレパーチェ〔羊の頭と足の煮込み料理〕やスィーラービー〔羊や山羊の第一胃袋を使った料理〕、シールダーン〔羊のモツ料理〕などの料理も、喉が渇く大きな原因。もしこれらの料理をどうしても食べたい場合は、水分、塩分が極力少ない状態で食べるようにしよう。

 断食前の食事後には、そしてもちろん断食明けの食事後もだが、必ず歯を磨こう。ラマダーン月では、口内と歯の衛生を保つことは非常に重要だからだ。

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( 翻訳者:岩間縁 )
( 記事ID:1059 )