国連食糧農業機関(FAO)、鳥インフルエンザ問題でトルコの対応を評価(Milliyet紙)
2005年10月15日付 Milliyet 紙

国連食糧農業機関(FAO)は、地球規模の鳥インフルエンザ蔓延は起こらないとし、不安を抱いている国々を安心させた。同機関は「トルコとルーマニアは病気を広めないよう迅速で効果的な行動を取った」と述べた。

FAOは、トルコとルーマニアが鳥インフルエンザに積極的に対応したために、アジアで数年前に起こったような大規模感染は発生しないと発表した。ローマに本部を置くFAOの家畜生産・衛生管理担当者、サムエル・ユッチ博士は、ニューヨークタイムズ紙の取材に対し、トルコとルーマニアが鳥インフルエンザの拡大防止のため迅速で効果的な対応を行ったため、アジアで数年前に発生したような大規模な感染は起こらないとの見解を示した。
ウイルスは次に高い確率でトルコの近隣諸国とアフリカに伝染するだろうと話すユッチは、ウイルスを運んでいると思われる渡り鳥の群れは冬を迎えるため南に向かって移動すると語った。
ユッチ博士は、人間の健康被害を防ぐため、鳥インフルエンザが動物の病気であり、家畜衛生の問題であることを今後とも告知していくと述べた。
このウイルスが突然変異して人間の健康を脅かすことを防ぐ最良の方法は、家畜を管理し(ウイルスの)蔓延を防ぐことだとするユッチは、こうした目的で国連が2年前に募った1億7500万ドルの財源に対し、加盟国からの拠出金はわずか3000万ドルしかなかったことも明らかにした。

■蔓延を防ぐための投資

FAO幹部は、ウイルスの拡散を防ぐために集めることができた資金は、多くの国が医薬品の備蓄のために拠出した金額と比較すると驚くほど少ないと言い、「国際社会は、蔓延に備えるための投資だけではなく、蔓延の防止に向けた投資をもっと行うべきだ」と語った。

■羽のついた動物の狩猟を禁止

環境・森林省は、鳥インフルエンザの脅威に対し、国全体で期限付きの狩猟禁止命令を出した。オスマン・ぺぺ環境・森林相は「起こっていることを誇張しすぎてはならない。鳥インフルエンザの発生は(バルケスィル県)マンヤスに限られている。鳥の往来が続いているため禁止措置を取ることを決めた。猟師は必ず従ってほしい」と語った。

■隔離措置を拡大

バルケスィル県のハイリ・ヤヴズ・カヤ知事は、同県クズクサで10月4日に2000羽の七面鳥が廃棄された農場での調査で、「H5N1」型ウイルスを発見したとし、確認のため調査書をイギリスに送ったことを明らかにした。カヤは、緊急行動計画の実施に関して「隔離措置を継続している。周辺の水源地の点検も実施した。隔離措置は10月29日まで続ける」と述べた。

■ヴァン猫に鳥インフルエンザ対策

100周年大学ヴァン猫研究センター所長は、世界的に有名なヴァン猫が鳥インフルエンザにかからないように対策を施した。猫小屋周辺に石灰をまき、中庭にいる猫の中を小屋の中に入れて外に出ないようにした。

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( 翻訳者:藤巻 晋也 )
( 記事ID:1097 )