ユダヤ系ショップ、ヨム・キプール(大贖罪の日)で休業:年中無休の大型ショッピングセンターでも今年から(Hurriyet紙)
2005年10月16日付 Hurriyet 紙
「祝日のため休業します」…ラマザンや犠牲祭のたびにショーウィンドウで目にするこの言葉が、初めてユダヤ教の祝日であるヨム・キプール(大贖罪の日)の日にイスタンブルの大型ショッピングセンターで張り出された。以前にも宗教上の祝日のためにトルコ各地にある店舗を休業させたユダヤ系の経営者は、大型ショッピングセンター、アクメルケズに入居する7つの店を休業させ、ショーウィンドウには「宗教的祭日のため、10月13日(木)は休業します」という案内を掲げた。
ユダヤ系経営者の一人は、「ヨム・キプールに休業できることは、トルコでユダヤ人が宗教的義務をいかに気兼ねなく果たせる環境に置かれているかを示している」と述べた。
■大贖罪の日
ヨム・キプール(大贖罪の日)を祝うために10月13日に「宗教的祭日のため休業します」という張り紙を掲げた店にはワッコ、セヴィル・パフューム、フランスの菓子メーカーであるファッショナブル、ポール・アンド・シャークが含まれる。
■セヴィル・パフュームでは
セヴィル・パフュームのアクメルケズ店マネージャー、ギュルデン・ウスタオール氏は10月13日にはトルコ全土のセヴィル・パフュームが休業すると述べ、以下のように語った。「長年セヴィル・パフュームは10月13日にトルコ全土で店を閉めている。今年のヨム・キプールも休業し、来店したお客様に知らせるため『宗教的祭日のため休業します』という張り紙を掲げた」。
■「長年行っている」
ワッコ広報部長のネスリハン・サドゥックオール氏は「ヨム・キプールでの休業は長年行っている。宗教的祭日のために全店舗が休業している」と述べた。
■「年中無休が条件」
アクメルケズ広報部長のウルケル・メレッキ氏は、各店舗と交わす契約には年中無休で営業するという条項があるとした上で、ヨム・キプールでの休業について次のような見解を示した。「アクメルケズと各店舗との間には、365日・年中無休で朝10時から夜10時まで営業することに関する取り決めがある。しかしイスラム教の祭日に休業する店舗がある限り、ユダヤ系の店舗も10月13日に休業することができる。このような休業はまた、経営者や従業員が亡くなることでも起こりうる。したがって我々は、営業しない店舗を把握してはいるものの、休業したり店を開けない店舗に対していかなる罰則も適用したことはない」。
<ヨム・キプールとは>
ヨム・キプール(大贖罪の日)は、ヘブライ暦の中でもっとも神聖な日とされる。ロシュ・アシャナ(ユダヤの正月)の後、ティシュリ月(ヘブライ暦の最初の月で、たいてい西暦の9月から10月の一部に当てはまる)の10日目に祝うことになっている。ヨム・キプールには、ユダヤ教徒は贖罪のため日没から日没まで二日間断食を行い、礼拝をする。一年間で仮に一度もシナゴーグへ行かなかった人はこの日、礼拝のためにシナゴーグへ行き、信者たちと交流する。キプールの間、信者は飲食、入浴、肌にクリームやローションなどを塗ること、性交渉をすること、皮製の靴を履くことを控える。
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( 翻訳者:湯澤 芙美 )
( 記事ID:1101 )