実はこんなに貧しいトルコ:世界銀行の報告書より(Radikal紙)
2005年09月21日付 Radikal 紙
世界銀行:トルコ人口の4.8%は1日1ドルで生活
世銀が発表した「世界開発報告2006」のデータから、トルコ人口の4.8%が購買力では1日1ドル以下で生活するようにしていることがわかった。1日1ドル以下で生活している人口の割合の高さでは、トルコは90か国中54位であった。
世銀の「世界開発報告2006」が発表された。「公正と開発」という副題の報告書では、公正は「機会の均等」と「絶対的貧困からの脱却」という2つの基準で定義されている。この領域では、性別、人種、出生地、家族といった先天的な条件が、経済的、社会的、政治的な成功をおさめる上で影響力を持ってはならないとされる。不平等とは資源の配分だけでなく、向上や発展の力学においても影響力を及ぼすことが指摘され、政治的、社会的、経済的意味での不平等が悪循環を生み出していることを明らかにした。
■貧困度では54位
報告書では、各国の極端な貧困や飢餓の瀬戸際で生きる人口水準を表にしてあらわしている。この表では、1993年から2003年の間で任意の年の関連するデータを取り上げているが、トルコの場合は2002年のデータが基礎として用いられている。そのデータによれば、トルコは人口の4.8%が購買力パリティーによると1日1ドル以下の収入で生活している。1日1ドル以下で生活しようとする人口の多さでは、トルコは90か国中54位である。この割合がトルコよりも低い国としては、アゼルバイジャン、アルゼンチン、エジプト、ウクライナ、グルジア、コスタリカ、アルバニア、アルジェリア、アルメニア、ブルガリア、チリ、クロアチア、ドミニカ共和国、イラン、ジャマイカ、カザフスタン、キルギスタン、韓国、マレーシア、ルーマニア、ポーランド、スロヴァキア、スロヴェニア、タイ、チュニジア、ウルグアイがあった。
■人口密度の高さでは15位
報告書によれば、2004年には7170万の人口を持つトルコは、人口の多さでは対象国133ヶ国中15位になった。
また、トルコは1平方キロメートルあたり93人の人口密度を擁し、この部門では15位であった。人口増加率では、2000年から2004年までで平均1.5%ずつ増え、118か国中62位をマークした。世界的な平均値としては1平方キロ当たりの人口密度は49人、中所得国に限れば20人となる。
■経済規模では20位
また、世界銀行のアトラス・メソッドを用いた計算結果によれば、トルコは2687億ドルのGNI(国民総所得)で132か国中20位を占めている。同様の方法で計算された一人当たり所得は3750ドルで、これは45位の水準であった。購買力パリティーはトルコ全体で5510億万ドルにのぼり、これは131か国中17位の数値である。他方、一人当たりの購買力パリティーは7680ドルで、49位の水準である。また、一人当たりの経済成長率は7.4%で、対象国中22位であった。
■トルコの真の顔
●男性の平均寿命は66歳、女性は71歳である。ランキングでは、トルコの平均寿命は対象国中男性では72位、女性では78位の水準である。このデータは、中所得層国では調査対象国中上位の数値である。
●1998~2004年の調査では15歳以上人口の識字率は88%で、これは101か国中49位の数字である。
●一人当たり二酸化炭素排出量は年間3.3トンにのぼり、これは132カ国中58位である。
●トルコの小学校卒業率は95%である。小中学校就学にみる男女平等比率は1990~1991年では81%だったが、2002~2003年には85%に上昇した。しかしランキングでは106か国中80位から91位へ転落した。
●1990年の調査では、5歳以下の乳幼児1000人中78人が死亡していたが、2003年にはこの数字は39人に減少した。しかしこれもランキングでは131か国中54位から58位へ転落した。
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( 翻訳者:宇野 )
( 記事ID:913 )