トルコ人仏教徒の改名・改姓訴訟:改姓は認められず(Milliyet紙)
2005年10月21日付 Milliyet 紙

仏教徒になり名前を変更したいと法廷闘争を起こしていたハルク・アスランイスケンデル氏に対して、最高裁判所は否決の判断を示した。

仏教徒ハルク・アスランイスケンデル氏の訴えについて最高裁判所は、ファーストネームの変更については合法としたが、苗字の変更については認めなかった。こうしてこのトルコ人仏教徒の名前は、パドマパニ・アスランイスケンデル(Padmapani Aslaniskender)と登録された。

アスランイスケンデル氏は、身分証明書の宗教欄をイスラームから仏教へと書き換え、そして苗字もパドマパニス・レオナレカンドロス(Padmapanys Leonalexandros)に変更したいと考えた。同氏は内務省人口・国籍管理局に名前の変更を申請したが、拒否されたために訴訟を起こしたのだ。専門家コルハン・カヤ教授は、苗字のレオナレカンドロスの部分がハルク イスケンデルのギリシャ語であると証言した。この時点でアスランイスケンデル氏は、裁判所に改めてパドマパニ・パラマビンドゥ(Padmapani Paramabindu)に改名したいと訴えた。カヤ教授は、この名前がサンスクリット語で「最も崇高な場所」を意味する宗教的な言葉であると証言した。地方裁判所は、欧州人権条約および憲法の「信教の自由」に関する第24条に則って同氏の訴えを正当なものと認めた。

■ 「苗字はトルコ語であるべき」
しかしアンカラ検察庁のフアト・サマンジュ検察官は、改名が信教の自由ではなく、その民族の言葉、文化、慣習そして伝統と関係する問題であること、そして希望する名前はインド社会でのみ普通に受け入れられるべきであるとし、上告した。
最高裁判所第18法廷はサマンジュ検察官と同様に、アスランイスケンデル氏のファーストネームをパドマパニに変更することを認める一方で、苗字についてはトルコ語であるべきという見解にたち、変更不可能という結論をだした。地方裁判所もこの見解を承認し、トルコ人仏教徒の名前は、パドマパニ・アスランイスケンデルと登録された。


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( 翻訳者:近岡 由紀 )
( 記事ID:1132 )