トルコ人女性の四割、自身への暴力を「暴力」だと受け止めず(Milliyet紙)
2005年11月12日付 Milliyet 紙

「家庭内暴力をなくそう!世界からの教訓」という講演会で語ったブスラト・ドアン・サバンジュは、トルコの女性の大多数は暴力行為を「暴力」として認識していないことを明らかにした。

国連人権委員会・対女性暴力特別レポーターのヤクン・エルチュルクは、ギュルドゥンヤ・トレが国立病院で殺されたことや、アダナである女性が警官の目の前でめった刺しにされたことに触れ、「我々の社会は一体どうなっているのか?こういうことが起こるようではEUにも入れないし、天国にも行けない。この種の問題は密告によっても慈悲によっても解決しない」と述べた。

CNNトルコ、ヒュッリイェト紙、現代教育基金、イスタンブル県庁、国連人口基金(UNFPA)の協力で開催された講演会「家庭内暴力をなくそう!世界からの教訓」が、先日イスタンブル工科大学マチカキャンパスで始まった。CNNトルコが準備した暴力に関するショートフィルムで幕を開けた講演会で演壇に立ったヒュッリイェト紙代表取締役のブスラト・ドアン・サバンジュは、暴力とは何かを定義することなしに暴力に抵抗することはできないと述べた。

■「平手打ちは暴力ではない」

トルコでは大部分の女性が暴力行為を「暴力」として認識していないと言うサバンジュは、次のように語った。
「女性の40%は自身へのひどい振る舞いや暴力をごく自然のものとして受け入れている。数回の平手打ちなど暴力ではないと思っている人もいる。その結果、人間性や自尊心を失った女性と、彼女たちに育てられた子どもが生まれるのだ」。
マラトヤ保育所で起こった事件は皆を大変悲しませたと話すサバンジュは「暴力が国の機関で行われていたことが我々の悲しみと怒りを増幅させた」と述べた。

■「65%が暴力を受けている」

政府は2010年までに「女性に対する暴力をなくそう」キャンペーンへの参加を宣言しなければならないと主張する国連人権委員会・対女性暴力特別レポーターのヤクン・エルチュルクは、世界の女性の65%が何らかの暴力にさらされており、この内の95%は家庭内で起きていると述べた。国連人口基金委員会情報メディア・統計資料部ディレクターのサフイェ・チャアルも、トルコ人女性の3人に1人が暴力を受けていると指摘した。チャアルは、女性の40%が夫から暴力を受けており、63%が暴力を振るわれるのには理由があると考えていると話した。

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( 翻訳者:藤巻 晋也 )
( 記事ID:1276 )