国際サッカー連盟(FIFA)ブラッター会長の発言は一方的(Milliyet紙)
2005年11月18日付 Milliyet 紙

トルコ-スイス戦終了からまだ24時間も経たないうちに、そして報告書さえも見ないうちに、事件に関して記者会見を行った世界サッカー連盟(FIFA)会長の言葉は、「報復なのでは?」という問いを想起させた。

FIFAのジョセフ・ブラッター会長が昨日の昼間、スイスのチューリッヒで開いたトルコ-スイス戦に関する記者会見は衝撃を生んだ。ブラッター会長は、「スイス人として、スイスがワールドカップに出場することは大変嬉しい」という大きな失言で説明を始める一方、カドゥキョイで行われた試合の終了から24時間も経たないうちに、そして報告書さえ読まないうちに行った会見は中立さを欠いた。
ブラッターは、スイスの世論に良い印象を持たせようと開いた記者会見で次のように述べた:「事件はフェアプレーに反する行為だ。トルコチームには初めの試合で敗れた後、ホーム側のチームとしてフェアに行動し、試合を通じて報復しないということを示す機会が与えられていた。一連の事件についての調査が始められた。12月9日までにこの結果が出るだろう。トルコ側からの異論にも耳を傾ける。誤った行為があったと見なされる国のサッカー連盟への処罰は、警告から一時的に試合出場停止に引き上げられる。厳しい処分を行う」。

■報復か?
ブラッターの国際的な手順に反するこの態度と審判の変更の理由は、FIFAの会長選挙にまでさかのぼると言われる。UEFA副会長のシェネス・エルジックは、1998年の選挙でブラッターではなく対立候補のジョハンソンを支持したが、ジョハンソンは当選しなかった。会長になったブラッターに対しエルジックは、2002年の選挙でも他の候補の支持に回った。こうしたいざこざは、2007年のUEFA選挙前に既に露呈している。ブラッターは、エルジックを支持しないことを表明し、フランスのサッカー界の生きた伝説であるミッシェル・プラティ二をまずFIFA理事会に迎え入れた。ブラッター会長はUEFAの選挙で会長に立候補候補予定のエルジックに代わり、プラティニを推し始めた。
一方2010年のワールドカップ大会開催で残念な結果に終わったトルコを、投票で蚊帳の外に追い出したのもプラティニであった。トルコは、2010年大会で本戦に勝ち残り、結果的にホームゲームの開催国になれば、UEFA選挙でエルジックにプラスにはたらき、対立候補のプラティニの勝算が揺らぐはずだった。

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( 翻訳者:近岡 由紀 )
( 記事ID:1327 )