ラマダーン断食中の数百万人のムスリム、エルサレム解放を叫ぶ ハムシャフリー紙
2005年10月29日付 Hamshahri 紙
2005年10月29日付ハムシャフリー紙
【政治部】断食中のイラン人数百万人は「エルサレムの日」〔*〕に、パレスチナの祈願成就を願う他の世界中の人々とともに、パレスチナのインティファーダ(反イスラエル民衆蜂起)への支持を唱えて、デモ行進を行った。この行進には、マルジャたち〔イスラーム・シーア派の宗教指導者の最高権威〕や国の指導者たち、政府関係者、そして軍関係者らが人々の列に加わった。
〔*イスラーム革命の指導者であったホメイニー師が1980年にラマダーン月(イスラーム教の断食月)の最終金曜日をエルサレムの日と定めたことによる〕
テヘランにおいても、断食中の数万人の人々がテヘラン大学の金曜礼拝場に至る7本のコースを行進した。彼らは、シャロン首相やブッシュ大統領の人形に火をつけ、パレスチナの自由を求める闘争・インティファーダへの支持を示した。
テヘランで行われた「エルサレムの日」の行進では、最後に声明が発表され、その中で行進参加者らは、パレスチナ解放のためには、ヨルダンの地〔ヨルダン川西岸のことか〕から地中海にかけてのすべてのパレスチナの地を解放するまで、全面的な闘争を継続する以外に道はないと強調した。
声明では、一部次のように述べられている。「パレスチナの大地に生まれた勇敢なる子らは、ガザ地区をシオニスト体制の兵士らにとって、まさに地獄のような場所に変えた。彼らはシオニストどもをガザから追放すると同時に、シオニストとその軍人らが集結する、テルアビブや聖地エルサレム、ネタニヤその他の地区のすべての地や道を、死と災厄の恐怖に満ちた恐るべき場へと変容させたのだ」。
8項目からなる「エルサレムの日」の声明文は、「アッラーは偉大なり」のかけ声によって、デモ行進の参加者らに承認された。
この声明の最後の3項では、以下のように謳われている。
「われわれイラン人ムスリムは、イラクの聖なる地から占領軍を追放すること志すイラク人ムスリムの正統なる闘争、マザーリ・シャブアー他7村など未解決の占領地の解放をめざすレバノンのヒズブッラーによる大義に則った闘争、そして全ての占領地の解放をめざすパレスチナ人民の闘争の継続に対し、断固たる支持を表明する。
われわれは、核技術の保有という当然の権利をイラン国民から剥奪しようと仕組む国際原子力機関の決議を非難すると同時に、そのような行為はムスリムから基礎的な科学技術のアクセスを奪おうとするイスラエルとアメリカの無駄な試みであり、かつムスリムに後進性を強要しようとするものであると考える。われわれはイラン・イスラーム共和国の指導者らに対し、全力を尽くしてイスラーム教国イランの気高き子らが獲得した成果を守護し、国民の断固たる支援とともに、強圧的列強の不当なる要求には屈服せぬよう要求するものである。
「世界エルサレムの日」の行進に参加するわれわれムスリム国民は、シオニスト占領体制は全世界・全人類にとっての癌であり、それ故世界の自由民、特にムスリムのそれが一般に求めているのは、悪性の癌腫瘍は完全に抹消・消滅されるべきであるということを、ここに断固宣言する。
イラン・イスラーム共和国の大統領であるアフマディーネジャード閣下によって示された(シオニスト占領体制は抹消されるべきだという旨の)立場〔10月26日のアフマディーネジャード大統領の発言を指す〕は、亡き偉大なるイマーム〔ホメイニー師のこと〕の主張・イスラーム法的見解でもあり、かつ全てのムスリム、中でも特に勇敢で革命的なイラン国民の主張でもある。したがって、われわれは大統領の声明を強く支持するものであり、全ての同胞ムスリムの願望を叶えるためには、自らの命をささげる用意である。われわれは国連に対しては、パレスチナの地に安全と平穏を取り戻し、パレスチナ人民とエルサレム占領体制との間の長年にわたる戦闘を解決させるためのもっとも賢明な方法は、全てのパレスチナ難民のパレスチナの地への帰還が実現し、パレスチナ全土で自由選挙が実施されることであると宣言する」。
(後略)
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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1207 )