教職員組合、アンカラでデモ計画するも警官に阻まれ実現できず(Radikal紙)
2005年11月27日付 Radikal 紙
教職員組合の大規模なデモ行進は首都アンカラに入る前に制止された。アンカラ県庁は、教職員組合によるデモが無許可であるとし、トルコ各地から集まったおよそ一万人の首都への進入を許さなかった。組合員たちは、警察官をともなった軍警察(ジャンダルマ)によって組まれたバリケードに阻まれた。そしてクズライで仲間が拘束されたことを聞くと、アンカラの出入り口をふさいだ。これに対して治安部隊はイスタンブルへ通じる幹線道路をふさいでいる集団にむかって高圧水やガス弾で介入した。多くのデモ参加者が負傷した。
■警察の包囲網
組合員たちは、教職員組合が計画した大規模な教育デモ行進に参加し、経済的・民主的な要望を訴えるため、トルコ各地から集まった。しかし彼らは、早朝、アンカラへの全て入口で治安部隊の検問で止められた。文部省前で行われる記者会見にアンカラから参加する組合員たちも早朝からクズライにあるギュヴェン公園の文部省側に集合し始めた。警察がその周りを包囲する一方、クズライや官庁街をはじめ、アンカラ全域で非常保安体制がとられた。
■「文部大臣の発言が緊張を高めた」
教職員組合のエミラリ・シムシェキ事務局長は記者会見で、「私たちの要求は社会の平和にこんなにも害を与え、公共の秩序を乱している。これは説明されるべきだ。このような強固なバリケードが組まれた理由を知りたい。」と述べた。またシムシェキ事務局長は、ヒュセイン・チェリキ文部大臣が教職員の経済的・社会的権利に関して述べたことが状況をより緊張させたと述べ、妨害が取り除かれた状態で、和やかな雰囲気で要望を述べたいと話した。公務員組合連盟(KESK)のイスマイル・ハック・トンブル会長と教職員組合のアラアッディン・ディンチェル代表は、記者会見の開催とバリケードの除去のため、メフメト・アリー・シャーヒン副首相をはじめ、文部省や労働社会保障省、国務省と一日中交渉を行った。
■「政府に責任」
ディンチェル教職員組合代表はアンカラのギュヴェン公園で待機していた組合員に向かって話をし、アンカラの入り口にあるバリケードを解除させられなかったこと、そのため組合員たちは11時以降に歩いてアンカラへ来ることになると説明した。また行進が開始された後にどんな小さなことでも参加者に害が及んだ場合の責任は、政府にあると主張した。警察はギュヴェン公園に集まった人々に解散するよう指示したが、組合員たちはアンカラの外で待たされている仲間が到着するまで、そして文部省前での記者会見開催が認められるまで活動を続けると述べた。緊迫した雰囲気の中、ある参加者が警察のバリケードを越えようとしたことから暴動になった。警官が盾と警棒で攻撃したデモ参加者からも、警官からも怪我人が出た。負傷者が病院へ運ばれる一方で、一部の参加者が拘束されたという情報がアンカラの外で待たされている人々に伝わった。
そのニュースを聞き、アンカラからイスタンブルへの幹線道路にいたデモ隊が両方向の交通の流れを止めた。教職員組合執行部と保安隊は活発な交渉が行われた。組合側はバリケード排除とアンカラへ入る許可を要求する一方で、警察側は道路を開けることとアンカラから通達が来るまでその場で待機することを求めた。交渉が不調に終わると、軍警察が暴動介入の際に使う車両と警察の装甲車がデモ集団に高圧水をかけ始めた。またガス弾も投げられた。およそ25分続いた介入のあいだでも参加者の一部は、ガス弾があたったり、仲間が軍警察官や警官めがけて投げた石にあたったりして怪我をした。現場に呼ばれた救急車がけが人をアンカラの病院に搬送した。デモ集団は、警察と軍警察の警棒に対して自分たちの武器はペンであると主張し、介入に抗議した。組合員がアンカラの入り口で足止めされたことに対して、トンブル公務員組合連盟会長とディンチェル教職員組合代表は要望を説明するため、そしてアンカラへの進入許可を得るために首相府へ向かった。二人は中へ迎えられなかったため、座り込みを始めた。首相府の要人と面会し問題と要望を説明するまで座り込みを続けると話した。
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( 翻訳者:湯澤 芙美 )
( 記事ID:1389 )