イラン=パキスタン=インド間ガス・パイプライン協議の新ラウンドが開始へ ハムシャフリー紙
2005年12月10日付 Hamshahri 紙
2005年12月10日付ハムシャフリー紙
【ISNA(イラン学生通信)】インド石油相は、イラン=パキスタン=インドの3カ国を結ぶパイプライン構想が実現することに自信を示した上で、「パキスタンで増加傾向にあるエネルギー需要が、ガス・パイプライン敷設プロジェクトの実現を後押しするであろう」と述べた。
インドのマニ・シャンカル・アイヤル石油相は、このことに関連して、「パキスタン国内で増え続けるエネルギー需要は、イラン=パキスタン=インドを結ぶガス・パイプライン敷設プロジェクトの実現を保証する、もっとも重要な要素といえよう」と述べた。
炭化水素エネルギーの確保に関するインドの長期的政策、及び同国の外交政策について論ずる中で、同石油相は「パキスタンでは、基本的なエネルギー供給源である石炭の生産が減少傾向にあることを考えれば、同国はエネルギー危機にいずれ直面するであろう」と附言した。
パキスタンは、2010年までに天然ガスの輸入を開始し、2025年には、その量はインドの天然ガス輸入量を上回ることが予想される。すなわち、インドがおよそ2億立方フィート〔6000万立方メートル〕の天然ガスを輸入するのに対し、パキスタンは、3億立方フィート〔9000万立方メートル〕の天然ガスの輸入へと動くことが予想されているわけだ。
アイヤル石油相は、「パキスタンは、イランや中央アジア諸国以外の国々から、天然ガスを確保することはできないが、インドは、必要なエネルギーを確保するためのさまざまな選択肢を用意している」と述べた。その上で、「インドの石油省は、13カ国において、エネルギー供給源を確保するための多様な選択肢を模索しているところだ。5〜7年後には、わが国のプレゼンスを、50カ国にまで拡大させることも可能だろう」と説明した。
ファイナンシャル・エクスプレスのインターネット・サイトが伝えるところによれば、アイヤル石油相は、発言の最後において、「ガス・パイプライン敷設プロジェクトの安全性確保にかかわる問題が議論の対象として浮上していたが、それも最終局面にある」と述べた。
他方、インド・アジア通信は、記事の中で、「パキスタン政府関係者らの一行が、来週にもインドを訪問し、イラン=パキスタン=インドを結ぶパイプライン敷設プロジェクトについて、インド側と協議を行う予定だ」と伝えた。
パキスタンのアフマド・ワガール石油相率いる今回の交渉団は、ガス・パイプライン敷設プロジェクトの合意文書の枠組みに関連する問題について、議論を交わす予定だ。
同記事によれば、交渉の次の段階では、インドの交渉団が議論継続のためにパキスタンを訪問することになっている。そして来年6月にも、イラン、パキスタン、インドの3カ国がプロジェクトの合意文書に調印する予定となっている。
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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1485 )