アサド大統領、シリアポンド相場の安定化を指令(アル・ナハール紙)
2005年12月07日付 Al-Nahar 紙
■ アサド大統領、外圧の強化と国内不安定化への懸念からシリアポンド相場の安定化を指令
2005年12月7日付アル=ナハール紙(レバノン)HP経済面
ラフィーク・アル=ハリーリー元首相暗殺事件に関する国際調査が原因でシリアが国連との対立状態に入ったことを受けて、政治・経済情勢の危険性に対する不安が広がる中で、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領は昨日火曜日、シリアポンドの為替相場安定化の対策を政権首脳部に命じた。シリアが国際調査委員会に真摯に協力しなかった場合はシリアに対して経済制裁を行う決意を国連が表明して以来、シリアポンドは強力な圧力にさらされている。シリア・アラブ通信社の伝えるところによればアサド大統領は、政府と通貨当局の最優先事項の一つとして、シリアポンドの為替相場を通常レベルで安定させることの重要性を強調した。
加えて通信社は、アサド大統領がナージー・アル=アトリー首相および金融・経済政策の最高責任者たちとの会合の中で、「通貨当局にはこの目的の実現に必要な措置をとる全面的な実行権がある」と語ったと伝えた。この発言が通貨当局に対して、より独自にシリアポンド支援の措置をとることを認めるものなのかどうかは、まだ明らかになっていない。
10月31日の国連安保理において、ハリーリー元首相殺害事件(今年2月)に関する国連調査に協力しない場合は現時点で特定はしないが何らかの措置をとることもありうるとシリアに対して警告する決議が採択され、以来シリアポンドはおよそ3%下落している。
シリア中央銀行が決定し、シリア商業銀行が公表する為替レートによれば、ドルの売値は58.62ポンド、買値は58.40ポンドである。ブラックマーケットでのレートは通常、公式レートを1~2ポンド上回る。
(後略)
現地の新聞はこちらから
( 翻訳者:「南・西アジア地域言語論(アラブ・メディア翻訳)」12月16日 )
( 記事ID:1531 )