EUから北キプロスへ、1億2000万ユーロの援助計画、無効に(Milliyet紙)
2005年12月22日付 Milliyet 紙

EUが北キプロスに約束していたが、のちにいくつかの条件が設けられた2億5900万ユーロの財政援助のうち、1億2000万ユーロ分は無効となった。残りの支援についても希望は持てそうにない。

EUが北キプロスに対し隔離状態を解消する目的で計画していた協議項目の一つである財政援助法案の一部が無効となった。
EUが協議入りに難色を示し、キプロス共和国の要望に沿う態度をとった結果、総額2億5900万ユーロの支援を行うための法案は昨日今一度取り上げられた。しかしいかなる打開策も見出せないままこの支援の1億2000万ユーロ分が失われてしまった。
財政援助法案は、EU本部がクリスマス・年始休暇に入る前に最後の会合を開いた各国常駐代表委員会(COREPER)で、ごく短時間取り上げられた。会合の最後に、キプロス問題への強い関心で注目されたスウェーデンが、法案の協議の最終段階について情報を求めた。それに対しEU今期議長国イギリスと委員会は、「政治的に困難な状況が生じており、加盟国間で合意に達しないことから法案の協議を進めることは不可能である」と各国代表に伝えた。

■2004年から3年間の予定だった
さらに同委員会は、来年の財政支援法案について、合意に達したとしてもその金額は1億3900万ユーロとなると付け加えた。その理由は、援助が2004年から2006年までの期間を想定したものであり、協議が進まなかったため最初の2年分の支援は無効となったということだった。

イギリスが議長国であった期間、激しい論議を呼んだ財政援助法案と直接貿易法案は、来年1月1日から議長国となるオーストリアに引き継がれた。
しかし、オーストリアが「徐々に複雑さを増し、北キプロスに不利な新しい条件が付けられた法案」を意欲的に議題に取り上げる見込みは薄い。外交筋は法案について、委員会の“突き上げ”によってのみ熱い論議の的に成りうるだろうと言う。

■北キプロスは不快には感じず
どんなに財政援助法案の盛り込まれていた総額2億5900万ユーロの援助の一部が無効となっても、北キプロスもトルコも特別不快に感じているわけではない。その背景には、「支援金を失うことの方が、法案に合意できないような条件を付けられるよりましだ」といった考えがある。

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http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2005129_1470.html

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( 翻訳者:田林 玲 )
( 記事ID:1565 )