キリスト教徒、ホワイト・クリスマスに期待 シャルグ紙
2005年12月25日付 Sharq 紙

2005年12月25日付シャルグ紙27面

【社会部】白、黄色、‥‥色とりどりの作り物のもみの木が、キリスト暦新年用の飾り付けを売る店を彩っている。今年、作り物のもみの木の多くは、緑色のクリスマス・ツリーであったこれまでの慣習を覆すような装いとなっている。これらの木には赤色の電飾が取り付けられ、ショーウィンドウの向こう側に飾られている。その横には大小様々なサンタクロースや、色付けされたタマゴが置かれている。

 その一方で、テヘラン市は昨日、アルメニア人用に、各所の教会に5千本のもみの木を提供したと発表した。バハール・シーラーズ、ラーレスターン、ザルケシュなどの、テヘランのアルメニア人居住地区では、クリスマスの準備にそわそわした雰囲気が漂っている。

 イランではクリスマスは小規模な祝祭となっている。キリスト教徒らは、25日間食事制限をした上で、クリスマスの夜にキリスト聖誕祭を祝う。キリスト教徒の食事制限とは、25日間、肉や卵、チーズ、牛乳などの動物性の食事を一切断つことである。しかし、クリスマスの夜には、鳥肉や魚、七面鳥など、様々な料理が饗されることになっている。青物類ももちろんある。また、クリスマス用のお菓子も用意される。アルメニア系イラン人家族のなかには、イラン文化にならい、クークー・サブズィー〔タマゴ料理の一種〕、魚の薫製料理、サブズィー・ポロウ〔一種のピラフ〕、フェセンジャーン〔一種のシチュー〕などを饗する家もある。かつては、ハリーム〔ひき肉を使った料理〕やドルメ・キャラム〔キャベツにひき肉を詰めた料理〕なども、クリスマスの食卓に並んだことがあった。

 しかし、全てのキリスト教徒が12月25日に祝祭を開くわけではない。正教会系のキリスト教徒は、1月6日にクリスマスを祝うからだ。このように日付に違いが生じるのは、ユダヤ教とキリスト教の暦法の違いによる。

 クリスマスの夜に行われる別の行事の一つとして、プレゼントの贈与がある。イラン人がノウルーズ〔3月21日のイラン正月〕に新しい服を着て、プレゼント交換をするのとちょうど同じように、キリスト教徒も子供や家族に新しい服を着せ、チョコレートや服、本、カード、花などをプレゼントする。このプレゼントは、クリスマス・ツリーの下に置かれたり、家族の人間が寝ている間にベッドに吊るされた靴下の中に入れたり、はたまた枕の下に置いたりするのが、慣わしだ。

 今夜、キリスト教徒らは雪が降るのを期待している。クリスマスの夜に雪が降り、テヘランが白一色につつまれたのは、何年も前のことだ。しかしそれでも、イラン人キリスト教徒は雪が降るのを、長い間心待ちにしている。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:1587 )