大都市イスタンブルは地方出身者のるつぼ(Milliyet紙)
2005年12月26日付 Milliyet 紙

国家統計機構(トルコ統計機関)のデータによると、イスタンブルの人口密度はトルコの平均の19倍以上となっている。これはトルコの全人口の15パーセント、都市人口の23パーセントを占める計算になる。2000年10月に行われた人口調査によると、イスタンブルの人口は1001万8千人。このうち「イスタンブル生まれ」の人は約378万人だった。
イスタンブルの出身県別人口調査では、黒海地方の県がトップ10の多くを占めた。順位は37万5千人でスィヴァスが1位、以下カスタモヌ(26万3千人)、ギレスン(24万5千人)、オルドゥ(24万4千人)、トラブゾン(21万4千人)、サムスン(21万2千人)、トカト(20万3千人)、マラトゥヤ(19万5千人)、スィノプ(17万9千人)、エルズルム(18万6千人)となった。

■10年間の変化
2000年と1990年の人口調査の結果には、わずかな変化が見られた。1990年にはランキングのトップ10に入っていたカルス、リゼ、エルズィンジャンの各県に代わり、2000年にはサムスン、トカト、エルズルムが入った。
1990年のイスタンブルの出身県別人口数のトップ10は次のようだった:スィヴァス(31万7千人)、カスタモヌ(22万2千人)、カルス(21万4千人)、ギレスン(21万人)、オルドゥ(16万3千人)、トラブゾン(17万5千人)、エルズィンジャン(15万人)、マラトゥヤ(14万1千人)、スィノプ(13万5千人)、リゼ(13万1千人)。
1990年の調査では、イスタンブルの出身県別人口数の最下位は1412人のシュルナク県だったが、10年後には6615人に増加した。2000年の最下位は、ハッキャーリ県出身者で3795人となった。

■地区別・出身県別分布
イスタンブルの全32地区(郡)のうち、10地区でスィヴァス県出身者が地方出身者中最多を占めた。それらは、アブジュラル、バージュラル、バフチェリエヴレル、ガジオスマンパシャ、カドゥキョイ、キャウトハーネ、マルテペ、サルイェル、シシュリ、ウムラニエである。

他の地区で出身者が地方出身者中最多を占める県は次の通り。ギレスン県出身者5地区(ベイコズ、ベイオール、エユプ、トゥズラ、ゼイティンブルヌ)、エルズィンジャン県出身者2地区(アダラル、カルタル)、アンカラ県出身者2地区(バクルキョイ、ベシクタシュ)、オルドゥ県出身者2地区(チャタルジャ、シレ)、トカト県出身者2地区(キュチュクチェクメジェ、シィブリ)、エルズルム県出身者2地区(スルタンベイリ、ペンディキ)、トラブゾン県出身者2地区(ギュンギョレン)、マラトゥヤ県出身者(エセンレル)、リゼ県出身者(ウスキュダル)、アルダハン県出身者(ブュユクチェクメジェ)、マルディン県出身者(エミニョニュ)。

           イスタンブルにおける地方出身者の出身地(2000年10月)
           スィヴァス         37万5千人
           カスタモヌ       26万3千人
           ギレスン        24万5千人
           オルドゥ        24万4千人
           トラブゾン       21万4千人
           サムスン        21万2千人
           トカト         20万3千人
           マラトゥヤ        19万5千人
           スィノプ         17万9千人
           エルズルム       18万6千人


■イスタンブル選出国会議員の大多数は地方出身者
この人口構造は、政界にも反映されている。2002年11月3日の総選挙で、イスタンブルから69人がトルコ大国民議会の議席を獲得した。この69人のうち、イスタンブルに住民登録しているのはわずか14人だった。イスタンブル選出国会議員のうち、6人はリゼ、5人はトラブゾン、4人はスィヴァス、3人はトカトの住民で、マラトゥヤ、トゥンジェ、カスタモヌ、カイセリ、アンカラの出身者も2人づついる。残りのイスタンブル選出国会議員もアナトリア地方の他の県の出身者だ。

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( 翻訳者:坂 泉穂 )
( 記事ID:1592 )