EU基準適合の犠牲祭用家畜販売センター、イスタンブルに誕生(Milliyet紙)
2005年12月27日付 Milliyet 紙

近年になって、各県の行政機関は犠牲祭用の家畜と殺場といった販売場の運営にも乗り出した。
地方自治体も同様に準備を開始し、イスタンブルのバイラムパシャ市はヨーロッパ第二の規模を誇る食品関連卸売センター「メガ・センター」の社会サービス棟を販売場として整備した。同市によれば、広さ1万5千平方メートルで屋根付き9階建ての「家畜プラザ」はEU基準を満たしており、トルコ最大の犠牲祭用家畜売り場である。アナトリアからやってくる家畜を傷つけず、空腹や喉の渇いた状態にすることなしにと殺し、清潔な環境で販売することができる。

■売られるのは大型家畜のみ
「家畜プラザ」では、牛などの大型家畜のみが販売される。プラザの片隅で18頭の家畜を連れて買い手を待つアフメト・マルさんは、息子とやって来たらしい。家畜が売れれば、夜にお金を取られては大変と息子がすぐに銀行まで預けに行くという。マルさんは、「(家畜を育て、ここに連れてくるのに)これだけ労力を払ったんだから、にせ札をつかまされるのだけはご免だ」と心配している。また、家畜一頭を10億~30億リラで売りたいのだが、買い手の値引き交渉が厳しいので売るのをためらっていると言う。「どこで眠るのですか?」と尋ねると、「そこにうずくまって眠る」と言う。家畜のそばでコンクリートの上にまず何枚かの板を敷いて、そこを寝床にするのだ。

■屋内でテント
同じ階にいる別の売り手はトカトからやって来た。マフムト・クルッチュと彼の息子たちは、家畜のために立てたテントの中でずい分前からストーブをたいている。この光景を見て人はこう思うだろう。「家畜にはEU基準がある。だが、人間にはない」。

■施設利用料、一頭あたり75リラ
バイラムパシャ市は、プラザに入る家畜一頭あたり75リラの利用料を徴収している。同市広報部のムハメット・パムク氏は、現状を改善し、9階に家畜所有者のための段ベッド、シャワー室、礼拝所を作る作業を開始、まもなく完成する予定であると話した。

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( 翻訳者:倉本 さをり )
( 記事ID:1599 )