カルザイ大統領のイラン訪問ヘ向けた地ならし:イラン外相、アフガニスタンを訪問
2005年12月28日付 Sharq 紙

2005年12月28日付シャルグ紙5面

【政治部】イランの外相は、カーブルへの外遊日程の初日にあたる月曜日に、アフガニスタンの大統領、外相、副大統領、及び国民議会議長らと会談した。マヌーチェフル・モッタキー外相は、月曜日の午後、ハーメド・カルザイ大統領と会談を行い、二国間関係をどのように強化していくかについて話し合った。

 ILNAの報道によれば、モッタキー外相はこの会談において、「イラン・イスラーム共和国の新政権は、自らの外交政策の基本的な優先事項の一部として、近隣諸国との関係拡大という戦略を掲げている」と述べた。さらに同外相は、「イラン・イスラーム共和国政府は、アフガニスタンの体制作りが、さまざまな段階において順調に進展していることを歓迎する。われわれはつねに、アフガニスタンの発展や繁栄、平和は、イランの発展や繁栄、平和と何ら変わりがないと考えている」と付け加えた。

 同外相は、アフガニスタンとの関係拡大におけるイラン・イスラーム共和国の優先事項について説明した上で、「両国の政府当局は、あらゆる分野での関係強化に、強い決意をもって臨んでいる。相互関係に存在する数多くの空白部分は、両国の政府関係者による継続的な協議を通じて埋められる必要があると確信する所存である。こうした枠組みにおいて、通商関係や共同投資、交通の拡大、隣接する州間の交流促進、司法協力にかかわる合意文書の取り交わし、国境の検問所の法制化、新たな検問所の開設、そして両国の議会間協力の強化などが、現在最も重要なテーマとして、両国間の協議の議題に上げられている」と語った。

 モッタキー外相は、アフマディーネジャード大統領がカルザイ大統領のイラン訪問を強く要請している旨伝えた上で、「アフガ二スタン大統領の訪問は、二国間協力、さらには多国間協力の拡大に向けた大きな一歩を踏み出すための、新たな幕開けとなりうる。訪問の実現によって、両国民が相互協力で得られた利益を実感することができれば幸いである」と述べた。

 ハーメド・カルザイ大統領もまた、アフガニスタン支援においてイラン・イスラーム共和国が掲げている政策や目標に歓迎の意を表明し、「イラン・イスラーム共和国の援助により、アフガニスタンは自らにふさわしい立場を得ることができた。イラン・イスラーム共和国の指導部、及び政府高官に感謝する」と述べた。

 アフガニスタンの大統領は、近隣諸国との関係に関する同国政府当局の方針について触れた上で、「アフガニスタンは、イランの繁栄を願っている。アフガニスタンと他国との関係が、イラン・イスラーム共和国の利害に反するようなことがあってはならない。われわれは、アフガニスタンとの建設的かつ善意に満ちた関係を目指すイラン指導部の識見を、高く評価する」と語った。

〔中略〕

 カルザイ・アフガニスタン大統領は、今月中にも〔*〕、イランを公式訪問する予定となっている。
〔注:イラン暦では現在第10月目にあたり、1月20日まで続く〕

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1607 )