環境保護に対するイランの能力はきわめて低い シャルグ紙
2005年11月30日付 Sharq 紙
2005年11月30日付シャルグ紙26面
【ニーキー・マフジューブ:社会部】イラン行政計画庁が示した「2004年ミレニアム(千年紀)発展目標」にとって初めてとなる報告の中で、調査能力、統計情報、研究の質、フォローアップの可能性、及び政策立案などを基準にして考えると、環境分野での国内状況はきわめて心もとないものであることが指摘された。
昨日、第6回ミレニアム発展目標円卓会議において、7番目の目標として掲げられた「自然環境の保全」に関連してこの問題が提起され、自然環境の専門家や政府の責任者らが議論や意見交換を行った。
同会議では、ミレニアム発展目標に関するその他の会議とは異なり、正確な情報がないこと、そして提起された様々な疑問に対してこの分野の責任者たちが適切に回答することができていないことが、重要なテーマとして取り上げられた。
自然環境の保全方法に関する行政計画庁の発表によると、1369年(西暦1990年)から1380年(2001年)までのイランにおける森林面積は5.4%であった。安全な飲料水を利用できる人口の割合も、1369年(1990年)には約89.6%であったのが、1375年(1996年)には94%にまで上昇している。世界統計によれば、世界の土地面積の3分の1が森林に覆われているが、ここ10年間で94万平方キロメートルの森林が消滅したという。また1990年代には、目標達成のために目を見張る進歩があったにもかかわらず、いまだ世界の人口のうち10億人もの人が安全な水を利用できずにいる。この数字は村落や都市のスラム街に居住する人々によって占められている。
下水道に関する議論もまた、重要なテーマの一つであり、安全な上水については進歩があったのとは反対に、下水の分野ではあまり進歩がみられていない。発展途上国の人口の半分を占める26億人が、近代的な下水道設備を享受していない状況が続いているとされる。
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( 翻訳者:南龍太 )
( 記事ID:1433 )