ラファハ通行所が開通 ハマースも式典に出席(アル・ナハール紙)
2005年11月26日付 Al-Nahar 紙
■ アッバース大統領、ラファハ通行所開通式のテープカット ハマースも式典に出席
■ パレスチナ人130万人の世界への門
2005年11月26日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
【ラーマッラー:ムハンマド・ハウワーシュ】
パレスチナの主権確立に向けて意義のある第一歩が踏み出された。パレスチナのマフムード・アッバース大統領が昨日、ガザ地区南部のエジプトとの境界に設けられたラファハ通行所開通の儀式として赤いテープのカットを行った。通行所は今日から公式に市民の前に開かれ、イスラエルが38年にわたる占領の末に今年9月12日に最終的に撤退したガザ地区におけるのパレスチナ人130万人の孤立状態は終わりを告げる。
開通式には世界各国およびアラブ諸国の要人が出席し、エジプトのウマル・スライマーン総合情報局長官、EUのマーク・オティ中東和平プロセス担当特使、アメリカのウィリアム・ウォード元治安調整担当官、EU監視団長、監視団将校やアラブ諸国その他の各国高官の姿があった。スピーチを行った要人は全員一致して、今回の一歩はパレスチナ人にとって、特に5年間にわたりイスラエルとの流血の戦闘に苦しんできたガザ地区の住民にとっては新しい段階の幕開けだと述べた。
注目を引いたのは、イスラム抵抗運動「ハマース」から、マフムード・アル=ザッハールとイスマーイール・ハニーヤ師を含む指導者層の大規模な代表団が出席したことである。ハマースは当初開通式のボイコットを発表していたが、姿勢を変更して代表団を送った。これについて観測筋は、今回の開通式への出席はハマースが今後のパレスチナ・イスラエル合意に対して採ると見られる政治的方針を示すものだとみなしている。アッバース大統領は、「通行所におけるパレスチナの主権は、パレスチナ地域の完全な独立が実現されないかぎり不十分なものにとどまる」と述べた。通行所の開通は38年にわたるイスラエルの支配を経て実現するもので、管理権はパレスチナ側に返還され、EU監視団はパレスチナ側が自由な通行の手続きに関する合意事項を遵守しているかどうか監督することになる。
(後略)
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( 翻訳者:遠藤さやか )
( 記事ID:1434 )