エルドアン首相のアメリカ訪問、首脳会談の議題は「宗教」か(Milliyet紙)
2005年06月07日付 Milliyet 紙

アメリカ政府は、「政府高官による宣教活動を批判する一方で、キリスト教も批判していることに不快を感じていること」、またヘイベリ島神学校を議題にする予定。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相とアブドゥッラー・ギュル外相は、今日始まるワシントン訪問で、アメリカ大統領ジョージ・ブッシュと他の閣僚らと首脳会談を行う。イラク、EU、中央アジア、キプロスについて「共通の見解」を持つことが期待される一方、アメリカ政府はイラン、シリア、トルコにおける非イスラム教徒の信仰の自由に関する問題を議題に据えることも予想される。

・イラク:「覚書危機」が原因でトルコとの関係が悪化したアメリカは、今回はトルコのイラク政策に満足の意を表明するだろう。
・中央アジアと大中東:トルコは大中東計画への協力を続けていくことを伝える予定。
・キプロス:エルドアンはアメリカの行動に満足感を表明する一方、(北キプロスの)エルジャン空港への飛行機の就航開始に対する期待を表明し、ギリシャ側の指導者タソス・パパドプロスに圧力をかけることを望む。
・EU:ブッシュ政権は、「EUの決定に変更がなされるべきでない」と示唆している。
・アルメニア:トルコは、アルメニア人虐殺を調査する委員会設置提案にアルメニア側が肯定的な返答をするよう支持を求める。アメリカ側は国境開放への期待を繰り返すだろう。
・宗教の自由:アメリカ政府は、宗教省が3月に発表した「イスラム教はアッラーのもとにある唯一の宗教である」というフトバとメフメト・アイドゥン大臣をはじめとした閣僚らが宣教活動の名でキリスト教を批判したことに対し、不快感を示している。アメリカの情報筋は、この発言後アンカラやイスタンブル、イズミルにある多くの教会が脅迫や攻撃にさらされていると伝えている。ブッシュ大統領がへイベリ島神学校の再開を再び要求することも予想される。
・イラン‐シリア:アメリカは、トルコのシリア、イラン双方との密接な関係が、この両国の国際テロ組織への支援を断ち切るための包囲網を弱体化させていると考えている。トルコは両国に対して国際社会の期待に沿う行動をするよう求めることを伝える。
・PKK(クルド労働者党):トルコは今年の会談でもイラクにあるPKKの組織に対するアメリカの軍事行動への期待を述べるであろう。

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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:152 )