アンカラ大が予定した第2回アルメニア問題討論会も中止(Milliyet 紙)
2005年06月11日付 Milliyet 紙
ボアズィチ大学の後、アンカラ大学のアルメニア問題パネルディスカッションの企画も頓挫した。参加者達の「我々はボアズィチ大学のパネルディスカッションが行われる前に他の討論会には参加しない」と返答したため中止された。
ボアズィチ大学とサバンジュ大学の支援で行われることが計画されたが、法務大臣ジェミル・チチェキによる厳しい批判の後に延期された『オスマン朝のアルメニア人』という会議の後、アンカラ大学でも同じテーマで2つの観点を代表する人々が参加するパネルディスカッションの開催が計画されたが、またしても失敗に終わった。アンカラ大学が、(アルメニア問題の)通説に反対する見解を持つ作家や歴史家の一部から「イスタンブルでのパネルディスカッションなしに他の討論には加われない」という返答を受けたことから、6月30日の開催が計画されていたパネルディスカッションは中止された。
■代替案ではなかった
アンカラ大学学長のヌスレト・アラス教授は、先週「アルメニア事件における歴史、政治的状況」というパネルディスカッションを開催するため歴史家たちに連絡を取りはじめた。ボアズィチ大学での会議の代替案ではないことを強調するアラスは、延期された会議のパネリストであったバスクン・オラン教授と作家のエトヤン・マフチュプヤンと話し合った。二人とも「イスタンブルでの会議が開催される前に別の討論会に参加しないことは言うまでもない」と述べ、参加しない意向を伝えた。
アラスへ会議に参加する旨を伝えた人の中にはユスフ・ハラチオール教授、ムラト・バルダクチュ、ミュムタズ・ソイサル教授、ビルセン・カラジャ助教授、セイト・セルトチェリキ助教授がいた。
こうしたやりとりの後に会議が中止されたと言うアラスは「我々の目的は『大量虐殺はあった。もしくはなかった』という人々の考えを反映させ、相反する観点から有意義な結論を導きだすことだった。会議が主観的な理由で開催されなかったことを残念に思う」と述べた。
■エルドアンから米紙編集者へ:まずは自分達の行動を見つめなさい
エルドアン首相は、ボアズィチ大学で中止されたアルメニア問題の会議と自身とを関連付けたがるニューヨークタイムズ紙の編集者たちへ「まずはあなた方の行動を見なさい」と答えた。
同紙編集委員会のメンバーは、昨日会見したエルドアンに対し、チチェキ法相の発言を挙げて「会議がなぜ中止されたのか」を問うた。
36の民間団体が同紙にアルメニア・ロビーに対する意見広告を出すつもりでいたと言うエルドアンは、広告審査長ステフ・ジェファーソンが「我々はアルメニア人が組織的に殺されたことを学んだ」と言ってこれを受け入れなかったと述べた。エルドアンは次のように続けた。「あなた方は広告を拒否した。だが私たちは古文書を公開した。私たちの説明が明瞭であるにもかかわらず、あなた方の行動はどっちつかずだ。これは悲しむべきことだ」
同紙の幹部はエルドアンのこの発言を受けて広告を再び審査すると述べた。
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( 翻訳者:藤巻晋也 )
( 記事ID:192 )