ラフサンジャーニー師支持の波 シャルグ紙
2005年06月21日付 Sharq 紙

6月21日付シャルグ紙2面 「イラン」面

【政治部】第九期大統領選挙の第二回投票が近づくにつれて、さまざまな個人や団体からラフサンジャーニー師支持の声が高まっている。昨日もまた、多くの個人、団体がラフサンジャーニー師の支持者に加わる旨の声明を発表し、同師に対する絶対的な支持を表明した。

■ラフサンジャーニー師 改革を継続
 弁護士のカームビーズ・ノウルーズィー氏はこの件に関して、大統領選挙第一回投票は民主的なものであったという点、そして全体的に見れば保守派は数年前の得票数と同じ票数しか獲得していないという点を強調した上で、次のように付け加えた。「今回の選挙結果は、選挙戦でのさまざまな努力にもかかわらず、保守派は自らの地盤を広げることができなかったという事を物語っている。確かに彼らの選挙手法は洗練されたもので、そのような洗練された手法を用いて初めて票を獲得することができたのだ」。彼の考えによれば、他の候補者に流れた票というのは、実際のところ、人々が変化や改革をこれまでと同様に望んでいるということを示すものであるという。しかし、改革派に転じた候補者数が増加したために、票が分散化され、今回の結果に至ったというのである。このようなことから、ノウルーズィー氏は、改革・保守の二者間の選挙での社会的な支持率の比率は7対3であるとしている。彼によれば、イランにおける改革の潮流は社会に深く根付いたものであり、成長と進歩のためには呼吸孔のようなものを必要としているという。故に、この呼吸孔を閉ざすような選択肢はどのようなものであろうと受け入れられるものではない。しかし、ラフサンジャーニー師の存在によって、改革のための呼吸孔を開けておくことが可能である。ラフサンジャーニー師、すなわち改革の継続に対して、票を投ずる必要があるのだ。

■ラフサンジャーニー師 力と進歩の象徴
 発禁処分を受けた新聞「ネシャート」紙の発行責任者であったラティーフ・サファリー氏も、今回はイランの現在のセンシティブな状況に言及し、ラフサンジャーニー師支持の根拠として、「彼は党派を越えた存在であり、さまざまな社会階層を超越した地位を有している」と述べた。彼の言によれば、ラフサンジャーニー師は力の中心軸のような存在であるという。例えば、彼が国会議長や大統領の職にあったとき、彼は危機的な状況下にあった国を治めることができた。彼は戦争を巧みにコントロールすることができた。自身の大統領任期中も憲法改正により、社会の変革を意識しているということを示し、その後しばらくすると、第七期大統領選挙を前にして一般大衆の熱気を昂ぶらせ、自らの任期中に「ホルダード月2日」〔注:1997年5月にハータミー師が社会の改革を望む人々の圧倒的支持を受けて、大方の予想を覆して大統領に当選した日を指す〕を創り出すことに成功した。大学教授であるサファリー氏はまた、ラフサンジャーニー師の運動を社会正義へと向かう運動であるとも考えている。同師はこのことを公益判別評議会の議長として証明しており、国民の抱えるさまざまな問題の解決のために、経済にかかわる数々の重要な決定を同評議会において下してきたというのである。このために、彼のいるところ、つねに力と共に進歩も存在しているのが分かる。故に、大統領の地位向上とハータミー師の改革継続のためには、ラフサンジャーニー師に票を投ずることが必要である。

■アーヤトッラー・モルヴァーリードのラフサンジャーニー氏支持
 イーラーム州選出の第一期専門家会議議員であったアーヤトッラー・モルヴァーリード師は、ラフサンジャーニー師を断固として支持するよう呼びかけた。この数ヶ月、聖地ナジャフ〔注:イラクにあるシーア派の聖地〕に居を構えている同師は、自宅より以下の電話メッセージを寄せた。「ラフサンジャーニー殿のイスラーム運動やイスラーム革命における輝かしい功績や、国政における同師の高い能力、知性、そして行政手腕を考えると、特にイスラームの祖国の歴史において現下のきわめてセンシティブな時期にあっては、社会において過激な潮流が蔓延することを食い止めるためにも、全ての人々、特に幾度となく自らの意志を表してきたイーラーム州の賢明且つ聡明な人々には、金曜日には皆投票箱の前に参集し、ホッジャトルエスラーム・ヴァルモサルミーン・ラフサンジャーニー殿に票を投ずるようお願い致します」。〔注:「ホッジャトルエスラーム」あるいは「ホッジャトルエスラーム・ヴァルモサルミーン」は、「アーヤトッラー」よりも1ランク下のイスラーム法学者に対する尊称。ラフサンジャーニー師は、通常「アーヤトッラー」の尊称で呼ばれることが多いが、一部「ホッジャトルエスラーム」で呼ばれることもある〕

■製造業者からの支持
 イラン工業経済経営者専門家協会も、昨日ラフサンジャーニー師を支持する旨の声明を出した。この協会は自らの支持表明の中で、ラフサンジャーニー師の経済的な政策能力や、過去そして今回同師が立案・発表した政策について指摘している。

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( 翻訳者:中西悠喜 )
( 記事ID:304 )