農産物の流通改革案 (Milliyet紙)
2005年05月21日付 Milliyet 紙

農業省は生鮮野菜や果物の取引において中間業者を排除する働きかけを始めた。農業大臣サミ・ギュチルは、生産者組合が生産物を卸売市場を通さずに直接スーパーマーケットへ販売できるよう法整備を進めることを明らかにした。

ギュチルはSHP・ハタイ選出の国会議員ズヘイル・アンベルの質疑提案書への回答で、農家が生産物を適正な価格で販売できるようにし、流通機構を改善することを目的とした法整備で、今日までに22の生産者組合が組織されたことを明らかにした。ギュチルは「(法整備は)このように生産者が集まってより質の高い産物を作ったり、買い手に対する立場の強化をもたらしている」と述べた。ギュチルは、特に生鮮野菜や果物の生産者組合が生産物を卸売市場を通さずに直接スーパーマーケットへ販売することができるよう、『卸売市場とそれに関する法令』の改正に向けた取り組みが続いていることを明らかにした。

この説明が(大規模な)小売店関係者には肯定的に受け止められたのに対し、卸売業者は法整備が小規模な小売商に不利になる形で不当な競争を生み出すと主張した。ショッピングセンター・小売商協会長のヌシン・オラルは「状況はよい方向に向かっている。自由市場の法則はここでも機能すべきだ」と語った。メトロキャッシュ&キャリー取締役・食料統括購買理事のムスタファ・カルカンデレンは、法整備によって生産者組合との協力が進むだろうとの見方を示した。カルカンデレンは「生産者組合の組織により、より品質管理の行き届いた、高品質で多収量な農産物が市場に出回るようになれば、皆の利益に資する」と述べた。法整備を支持することを表明したイスマルマーケットチェーンのアスラン・アクユレッキ会長も(直接取引の拡大が)生産者、小売業者、消費者の利益になると述べた。卸売市場から野菜や果物を買うのに苦労したことに言及したアクユレッキは「生産者組合は市場に基準や統制をもたらす。価格の統一になる」と話した。

小さな小売商は不当競争に直面する

トルコにおける3000万トンの野菜及び果物の生産、つまり81の県で育った新鮮な野菜と果物が各都市の市場に集められて都市に分配されていると説明するイスタンブル野菜・果物仲買人協会長ブルハン・エルは次のように述べた。「野菜・果物市場は流通面で重要な機能を持っている。大きな小売店は卸売市場を介した流通に反対し、市場の閉鎖を求めている。国民議会では少なくとも25人の国会議員が大規模小売店のために裏工作をしている。生産者組合の設立を私たちも支持する。生産者が組織化すれば市場に厳格さと基準がもたらされる。だが生産者組合が大規模小売店に直接販売することは誤りだ。これではバザールの商人や八百屋のような小さな小売商に不利益をもたらす不当競争を生み出す。生産者組合の卸売市場での地位を確保し販売を保障するならば不当な競争は起こらない」。



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( 翻訳者:藤巻晋也 )
( 記事ID:48 )