6月2日付シャルグ紙2面
【政治部】昨日、女性運動家らが大統領選挙への女性の立候補者がすべて資格不認定とされたことに抗議し、大統領府で座り込みを行った。
100人以上の活動家の女性たちが座り込みに参加した。アァザム・ターレガーニー、マルズィーイェ・モルターズィー・ランギャルーディー、ファリーバー・ダーヴーディー・モハージェル、シャーディー・サドル、ビーター・ターフバーズ、ファーテメ・ファルハングハーフ、ファーテメ・ラーキイーらが、今回の大統領選挙への女性候補者をすべて資格不認定とした護憲評議会の措置に対して、それぞれの考え方を短いスピーチで表明した。その後、女性協会の活動からによって起草された声明が読み上げられた。
この声明では、「世界人権宣言や公民権に関する国際条約によると、何人もその性別のみを理由として、いかなる公民権も奪われてはならないとされており、イラン・イスラーム共和国もまたこれらの宣言・条約を実行する義務を負っている。シャリーアの見地からも、イスラーム法の規定は、基本的に男性であるということを、代議士の職の一種とみなされる大統領の地位の必要条件とはしていない」とした。さらに声明では、「護憲評議会は、大統領選挙に立候補を名乗り出た89名の女性候補者すべての資格を否定し、またイラン・イスラーム共和国憲法第115条にある《レジャール》〔rejal:「名士」「要人」を意味する語で、「男性」を暗に指し示す、曖昧な言葉〕という語に自らの解釈を当てはめることで、現実に女性には大統領に選出される権利がないことを示した。この解釈のために、現在まで女性が大統領職の責務に就く法的可能性や機会は拒否されてきた。また、この露骨な女性差別に対して女性運動家たちが抗議をくりかえしてきたが、護憲評議会は、この《レジャール》というこの語の性別的含意をタテに、時代の状況に即した解釈を行おうともしない」とも述べた。
同様に、この座り込みに参加した女性たちは声明の最後で、イランの人口の半分が大統領に選ばれる権利を奪われている限り、〔国政への〕女性の最大限の参加・貢献を期待すべきではないとした上で、「護憲評議会が見直しを行い、時代の状況に即した、科学的で合法的、かつ透明性のある憲法の解釈を提示するまで、この状況は続くだろう」と付け加えた。
集会が行われていた傍らでは、「時代の無視は、生活の無視」や「女性の排除は国民の半分の排除」、「特に女性に関する法の見直しを」、「男中心の選挙は認められない」などのスローガンが叫ばれた。
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( 翻訳者:久野華代 )
( 記事ID:140 )