ケルマーンシャー服飾博物館、開館から一年
2005年05月28日付 Sharq 紙

5月28日付シャルグ紙21面

ケルマーンシャー州の服飾・装飾具博物館は、伝統建築で作られた8つの展示室を有し、地域の伝統的衣装を紹介している。

服飾は、文化、社会、地理的なアイデンティティの象徴として、人々の宗教的、経済的、社会的価値を示している。ある衣装が生まれ出ることは、偶発的なことでもなければ、個人的な意図によるものでもない。それは、民族の地域的、物質的、精神的な思想や必要性の結果生まれたものであり、人類の生活史全体を映し出す鏡である。ある社会的集団、あるいは民族の衣装全体にとって重要なのは、人々が素材や色、形、デザインを選択する際に利用する、文化的な型なのである。

地域固有の伝統的衣装には、民族の言語と同様の価値がある。民族の言語が変化するのにともなって、彼らの文化的・民族的アイデンティティも変化し、失われてしまうことがあるのと同様に、民族衣装の変化によって、彼らからアイデンティティが奪われ、彼らの民族的、文化的な特色が失われてしまうこともありうる。

イランには様々な民族や文化があり、そのことによって、多様で美しい衣装が存在している。しかし、残念なことに、イランの多くの地域では、もはや伝統的衣装や地域的慣習を見ることはできなくなってしまった。

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( 翻訳者:村上遥 )
( 記事ID:98 )