イスタンブルで洪水-舗装道路がめくれ大混乱(Milliyet紙)
2005年07月05日付 Milliyet 紙

気象警報の甲斐なく、イスタンブルは再び不用意のまま雨に襲われた。アジア側の街区では多くの家や職場が浸水した。洪水はアスファルトをめくり上がらせ、車を押し流した。

イスタンブルで昨日の朝方、豪雨が強さを増し、生活を麻痺させた。国家気象庁の気象予報で発表された豪雨は、ウィークデーの初日にイスタンブルの人々を参らせてしまった。アジア側では氾濫した川が洪水を引き起こし、アスファルトをめくり上がらせ、車を押し流した。
ペンディクでは、ケミックリ川の氾濫で多くの車が洪水に飲み込まれ、何メートルも流された。駐車してあった車の中には、谷底に落ちたものが一台あった。押し流された車の大半が故障した一方、川の氾濫によりピレヴネ通りでは20mにわたって道路が陥没した。アスファルトを砕く洪水は、一匹の犬の命をも奪った。

■洪水が道を封鎖
D-100道がペンディック橋で洪水のため通行できなくなったため、多くの車が孤立した。乗物と運転手は、消防により救出された。カルタルのトップセルヴィ川も豪雨により氾濫し、多くの家や職場が水に浸かった。スポル通りでは排水溝が詰まったため車が水に浸かったままになったが、消防隊により運び出された。D-100道のマルテペ橋でも道路にできた水たまりのため車が動けなくなってしまった。カルタルの海岸通りも雨で浸水した。イスタンブル水道局と消防庁は、夜まで降り続いた雨のため、カルタルとペンディクで250、全体で561の家屋から浸水したとの連絡を受けたと発表した。

■川が氾濫
日中、アジア側で強さを増した雨は、20時以降ヨーロッパ側で激しくなった。シュクリュ・バルジュ警察学校、エセンレル市警察保安本部、アリベイキョイ工業高校、アリベイキョイにあるイスタンブルガス支局の建物を含む多くの建物の地下部分が浸水した。
特にバクルキョイ、ガーズィーオスマンパシャ、エセンレル、イキテッリ、アリベイキョイ、バージュラル、コジャシナン、ハルカルでは川の氾濫により家、職場、国家機関の建物が水に浸かった。身動きのとれなくなった人々は、消防に救出された。現在までの24時間で、フロルヤで54kg、ウストランジャで40㎏、アタテュルク国際空港で37.2㎏、そしてテルコス地方で33.2㎏の雨が降ったとの発表があった。

■畑は水の中
マルマラ、エーゲ内陸部、アナトリア内陸部北西部、黒海西部を中心に降り続いた雨は、人々の生活を麻痺させた。家や職場、畑が浸水し、ヤギや羊が死んだ。ブルサではヒョウが降り、果樹園に大きな被害を与えた。
〇チャナッカレ:ゲリボルのエヴレシェ町と5つの村で、20万7千アールの畑が被害を受けた。
〇エディルネ:2日間で1平方メートルあたり95㎏の雨が降った。多くの家や職場が浸水した。
〇テキルダー:シャルキョイで、建物の地下部分が浸水し、8本の電柱が嵐により倒れたため、いくつかの地区が停電した。
〇ブルサ:排水溝の詰まりのためにブルサ、ムダンヤ間の幹線道路が封鎖された。交通警察は、棒で溝の詰まりを直そうとした。ケレス郡ではヒョウが降り、畑に被害を与えた。同郡のムスタファ・ベクタシュ郡長はイチゴの特産地の一つであるベレノレン村で、イチゴが全てだめになったと話した。マフムト・ドール農業局長も、ヒョウにより桃、洋ナシ、リンゴ、クルミの木、小麦、ビート、葉タバコ、ヒマワリ、大麦の畑の90%が被害を受けたことを明らかにした。
〇コジャエリ:ギョルジュックとデイルメンデレで、30の家と職場が浸水した。

■対策は病院を移すこと
〇サカリヤ:マンホールから水が溢れ出し、国立病院の救急部門が雨と下水で浸水した。患者は一時的にトヨタサ病院に移された。病院が浸水したのはここ半年で2回目だと話すサカリヤ県のヌーリ・オクタン県知事は、「将来的にこの病院を他の場所へ移すことを検討している」と述べた。
〇ドゥズジェ:アクチャコジャ郡で50軒の家が浸水した。アクチャコジャとカラデニズ・エレーリスィを結ぶエレーリスィ道は、クルプナルで300メートルにわたり路肩が陥没した。
〇キュタフヤ:タヴシャンル-ハルマンジュックの幹線道路が洪水のため通行止となった。
〇ヴァン:チャルドゥランで3000ドヌム(1ドヌム=約4分の1エーカー)の畑が使えなくなった。400頭のヤギや羊が死んだ。

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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:385 )