2005/06/27 シャルグ一面
【政治部:ファルヌーシュ・アミールシャーヒー】
六人目の共和国大統領として、マフムード・アフマディーネジャード氏による最初の記者インタビューは、コーランの《ナスルの章》の朗読と共に始まった。前テヘラン市長は、支持者たちによる「神よ、預言者ムハンマドとその一門に祝福を与え給え」との掛け声の中で、市議会の公開議場に入場した。
アフマディーネジャード氏は、テヘラン市議会議長の《メフディー・チャムラーン》氏と前テヘラン市長事務局長の《マスウード・ザリーバーファーン》氏が彼の両側に立つなかで、集まった群衆に顔を向け、《7000万人の政府》という新しいスローガンと《われわれにはできる》という過去のスローガンで飾られたポスターを背に立ち、会場の二階及び真向かいにいるカメラマンたちに対し、手を振った。そして左右のカメラのレンズに対して何度も笑顔で応え、席についた。
この後、一時間の会見開始の遅れやスペースの不足による会場の変更などを経て、会見を取材するために会場に集まっていた、大部分が立ったままの500人を越える記者やカメラマンたちの予想に反して、記者インタビューは、イラン国営放送のキャスターの一人の話とともに始まった。
《マフムード・アフマディー》氏は、記者に対し、会見に際して煩わすことになった不都合の数々や会場スペースの不足を詫びた上で、次のように述べた。「この会見はニュースチャンネルにより、そのままの形で放送されます。どうかイラン国営放送のカメラのことを考慮し、余分な発言は控えてください」。
■私の政府は、過激な政策を実行するつもりはない
このような通知があった後、次期大統領が話をする番となった。マフムード・アフマディーネジャード氏は、いつものように、コーランの一節とともに話を始め、各メディアの記者たちに愛想をふりまいた後、会見場の変更や遅延に関して、「想像以上に多くの方々に、会見に詰めかけていただきました」と述べた。その後、彼は自らの次期政府の国内外政策について、こう発表した。「イランにおける選挙は儀礼的・建て前上の出来事などではない。国民の意志が主権的位置に存在しているのであり、その他全ての配慮を超越している。あなた方は今回の選挙で、お金や富には力はなく、世界で普通に流布しているプロパガンダはイラン国民の心に影響を与えないということを目の当たりにしたはずだ。心理戦、噂、そして外国の脅迫さえも、その逆の結果しかもたらさず、イラン国民の意思に影響を及ぼすことはできなかったのである」。
アフマディーネジャード氏の考えでは、「イランにおいては、選挙はイラン国民の意思の結晶」であり、まさにこのことを理由に、次のように述べた。「イランの次期政府はイラン国民の意思の結果であり、一部の特別な者たちの合意や話し合いの結果ではない。イラン国民は、現在社会に広範に存在している〔富める者と富まざる者との間の階級的な〕分断状況を正当なものとして認めてはいないということを示した。彼らは偉大な国民であり、高い集団的精神の持ち主である。それと共に生き、またそれによって、歴史を通じて、自らの独立性と栄光を守ってきたのだ」。彼は、「次期政府は、正義、友好、寛容、そして柔和を旨とする政府になるだろう」と強調し、さらに次のように付け加えた。「それは全イラン国民の政府である。イラン国民の意思から生まれた政府は、政治的に設定された偽りの境界を正当なものであるとは認めない。それは全ての意見や見解から生まれた政府となるだろう。次期政府は7000万人の政府である。全てのイラン国民が、自らの意思がそこに結集されていると感じる内閣である。一言で言えば、宗教的民主主義にもとづく政府、つまり全国民が、国家や国民は自らのものであると感じる政府、自らがそこにつねに介入し、監視し、そして参加する政府だ」。
次期内閣の内実に関して、アフマディーネジャード氏の言葉によると、穏健こそが政府の方針になるだろうとのことである。「極端に走ることは、いかなるものであれ、ありえない。極端な行動に対しては、きちんと対処していくつもりだ。全ての能力、機会、そして適性が活用され、一般的利益、国民の誇り、そして全体の発展が考慮されるだろう」。新たな行政の長となるアフマディーネジャード氏は、「7000万人のための」と名づけた政府の外交政策に関して、次のように述べた。「主要原則は、正義、平和、共存、そして全方位的な関係の発展を旨とすることになるだろう。私たちの外交においては、単に政治的関係の発展にのみ注意が払われるのではなく、社会的、文化的、そして経済的関係の発展にも特別な位置が与えられることになるだろう」。
アフマディーネジャード氏は、内務省、護憲評議会、治安部隊(警察)、そして前政府関係者など、選挙が威風堂々と開催されるよう尽力した全ての人に感謝し、こう述べた。「ハーメネイー最高指導者に対し、可能な限り多くの国民が参加するよう環境を整えるなど、さまざまな措置を講じて下さったことに、感謝申し上げます」。
(後略)
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( 翻訳者:北川晃久 )
( 記事ID:330 )