トルコのキャリア女性たちの「しなやかな抵抗」(Milliyet紙)
2005年06月27日付 Milliyet 紙

ドイツのシュピーゲル誌は、成功を収めた3人の女性実業家について記事に取り上げ、現代の若い世代のトルコ人女性のプロフィールを明らかにした。

同誌には、イスタンブルにあるスポーツクラブでインストラクターをしているジャーナン・クルチ、エリクソンに勤めているハーバード大学出身のギュライ・オズカン、そして投資アドバイザーのビルゲ・アルギュルの3人が登場。若い世代のトルコ人女性は現代トルコの極端なイスラム主義に対して「しなやかな抵抗」を行っていると紹介した。

■‘Sex and The City’

同誌は「約束された街」という記事の中で、アメリカの人気ドラマ‘Sex and The City’シリーズに登場する女性たちのように話し、独立して、高収入を得て働くアルギュル、オズカン、そしてクルチのような女性が、ニューヨークやパリの女性たちに似ていると述べた。さらに同誌は、こうした女性が現代的な価値観をもって生活し、職業や住居、服装、自動車、そして友人について自分の意志で決定を下し、いつ誰とセックスするかも決めることができるとした。「トルコ人女性にとって、ある年齢を過ぎると処女であることはそれほど重要な意味を持たなくなる」との解説も付け加えた。

■2つのグループ

トルコを半分ヨーロッパ人で半分アジア人であると性格づけたこの記事で、アルギュルら3人のように自由に生きる女性がいる一方、こうした自由を味わうことのできない女性もいる問題について、次のように紹介した。
「トルコでは教授や医者の3人に1人、弁護士の4人に1人は女性である。高い地位で働く女性の数はドイツよりも多い。高等教育機関を卒業した女性の70%が就職している。しかしこうした選ばれた女性たちがいる一方で、ただ女性であるということだけで暴力を振るわれ、低い地位に置かれ、奴隷のように扱われる南東部の女性もいる。
2つに1つの結婚が無理やりなされ、3人に1人が読み書きを知らず、慣習の名の下に殺される女性や、家族が許さないために学校に行くことができない60万人近くの少女がいる」。

■「教育は重要だ」

同誌は「アルギュルらの生活スタイルは、古い観念を持つトルコに対する抗議ではなく、毅然とした態度、抵抗である。この3人の女性の育った家庭で最も重視されたのは教育だ」とし、トルコの女性が、新法やEUの助けを受けて自信を増したと記している。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:岩根 )
( 記事ID:320 )