トルコ人の20%がイスラーム主義者のテロを支持(Milliyet紙)
2005年07月16日付 Milliyet 紙

米の調査会社「Pew Global Attitudes」が行ったアンケートによると、トルコで5人に1人は「イスラームの名目で一般市民にしばしば、時々もしくはまれに攻撃を加えてもよい」と考えている。国民の34パーセントはイスラーム過激派を脅威とは見なしていない。

同社がトルコを含む17カ国で最近行った世論調査で、トルコではアルカイダの指導者オサマ・ビンラディンやイスラームの名の下に一般市民に向け行われる攻撃への支持が減少してきていることが分かった。
しかし、依然としてトルコ人の14%はイスラームの名目で一般市民を標的とした攻撃が「しばしば、または時々」正当されると答えた。調査はトルコで2005年4月27日から5月14日の期間に18歳以上の1003人に面談して行われた。

■トルコ人の66%はテロに反対

調査によると、トルコ人の14%はイスラームを名目にした攻撃が「しばしば/時々」正当と見なされると答えた。この数字は2004年3月の15%より1ポイント低下した。トルコ人の66%はこういった行動は決して正当とは考えられないこと、6%はまれに正当化されると考えていることが明らかになった。

2004年3月時点で、どんな理由があろうとも一般市民に対する攻撃に反対するトルコ人の割合は67%、2002年夏には64%であった。国民の大部分がイスラーム教徒である国の中で、こうした攻撃に最も反対しているのはモロッコ人であることが分かった。2004年にはモロッコ国民の38%はこういった行動が決して正当視されないと認識していたが、今年はこの割合が79%に上昇した。ヨルダンでは正当と見なさない人々の割合は2002年に26%、2005年には11%であることが報告された。

■「イスラーム主義者の脅威を感じる」と答えた人はさらに多い

人口の大部分がイスラーム教徒の国でさえ、イスラーム過激派が脅威であると見なす人々の割合が高いことが分かった。トルコ人の47%はイスラーム過激派が国家にとって脅威だと考えている一方、34%は脅威とは感じていないことも判明した。残りの19%の見解は明らかになっていない。またモロッコ人の73%、パキスタン人の52%はイスラーム過激派が脅威を生み出していると考えている反面、こうした考えを持つレバノン人イスラーム教徒の割合は4%、ヨルダン人は10%に留まった。

■ユダヤ教徒に好意的:18%

同社の調査によると、キリスト教徒に対し好意的であるトルコ人は21%だった。この数はユダヤ教徒についてみるとさらに低く、18%に留まった。トルコでキリスト教徒に否定的な考えをもつ人々の割合は63%、ユダヤ教徒に否定的な人は60%であることが明らかになった。レバノンとヨルダンで、ユダヤ教徒に好意的な人々の割合が0%であることも注目される。

■「私はイスラーム教徒」

国民の大多数がイスラーム教徒である国の国民の大部分が、自分自身をまずはイスラーム教徒、ついでその国の国民であると認識していると答えた。イスラーム教徒としての認識がトルコ国民としての認識に先んじる人々の割合は43%だったのに対し、「まずはトルコ共和国国民である」と認識する人々は29%に留まった。パキスタン人の79%、モロッコ人の70%、ヨルダン人の63%が、イスラーム教徒としての認識が優先すると述べた。

■民主主義を信頼している人はモロッコより少ない

「民主主義は西洋に特有の制度なのでしょうか、それともあなたの国においても機能するでしょうか」という質問に対し、トルコ人の大部分は民主主義はトルコでも機能すると答えた。しかしこのように回答した人の割合は2003年5月に50%だったのに対し、今年は48%に後退したことが分かった。「民主主義は西洋の産物」と語るトルコ人の割合は38%で、2003年5月の37%とほぼ同水準であった。レバノン、モロッコ、ヨルダンでは、80%以上の人が民主主義は自国で機能すると信じていることも判明した。

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( 翻訳者:清水葉月 )
( 記事ID:453 )