ニューヨークで国連事務総長と会見したエルドアンは、国連が信頼を失い始めていると述べ、「北キプロス・トルコ共和国が報われるべき時はすでに来ている。」と話した。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、アメリカでのコンタクトの2番目の場所であるニューヨークでコフィ・アナン国連事務総長と会談し、キプロス問題に抗議した。国連が信頼性を失いはじめている、とエルドアンは語り、「一年間、あなたのレポートがなぜ承認されなかったのか分からない。北キプロス・トルコ共和国が報われるべき時はもう来ている。」と話した。それに対し、アナンは「あなた方は責任を果した。私もそろそろ指導権を発揮してプロセスを加速させよう。」と言った。
■なぜ待たされているのか
昨日、エルドアンは国連ビルでアナンと共に仕事をしながら食事をした。一時間半と計画されていた会合だったが、エルドアンがニューヨークに遅刻したために短縮された。
キプロス島での国民投票の後、北キプロス・トルコ共和国への約束が実現していない、とエルドアンは述べ「なぜ、いまだに待たされているのか。罰せられるべき側が報いられ、報いられるべき側が罰せられている。北キプロス共和国を評価したあなたのレポートは安全保障理事会で承認されるべきだった。」と言った。キプロス問題解決の努力においてトルコとトルコ側は常に譲歩しているのだとエルドアンは繰り返した。キプロス側が5月1日以降EUに加盟したことで異なるプロセスがあらわれた、とエルドアンは述べ、過去のことをEUがそろそろ見逃すよう望んだ。
■指導権を発揮しよう
アナンは、エルドアンの警告を考慮する、と述べ、「レポートはいまだ国連を通過していないが、私が主導権を発揮して会合を行い、レポートが国連を通過するプロセスを加速させるよう努力する。私の新たな貢献が実現するためには双方に大きな仕事が課されており、このことがよく検討されることが必要だ。もう一歩、前進するかはこれ次第である。」と言った。キプロス会合を新たにはじめるために、その地域に派遣した補佐官のキエラン・プレガーストが作成したレポートを注意深く調査し、そのあとで、どのような一歩を踏み出すのかを決めるつもりだ、とコフィ・アナンは語った。
一方、記者会見でエルドアンは、トルコ兵がキプロス島から撤退し、ギリシャ側に土地を割譲する方向でキプロスのリーダー、タソス・パパドポスの要求があったのかという質問を受けて「我々に対して、いかなる提案もなされていない。単なる噂だ。」と答えた。
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( 翻訳者:松岡聡美 )
( 記事ID:243 )