元FBIトルコ語通訳が告発 -トルコロビーや外交官が“裏工作”?(Milliyet紙)
2005年08月07日付 Milliyet 紙

アメリカの連邦捜査局(FBI)で一時期トルコ語通訳を務めていたタブリーズ生まれでトルコ系のシベル・エドモンズ氏は、アメリカでのトルコ関係者に対して重大な告発を行った。

エドモンズ氏は雑誌「Vanity Fair」に対し行った会見で、ワシントンとシカゴのトルコ人外交官がアメリカ連邦議会下院のデニス・ハスタート議長にアルメニア大虐殺法案に反対の立場を取らせるために賄賂を贈ったことや、アメリカ・トルコ評議会(ATC)やトルコ・アメリカ協会連合(ATAA)という団体がアメリカ政府に対しスパイ活動を行ったこと、さらにトルコ政府がアメリカ政府高官に賄賂を渡す仲介をしたことや、いくつかのトルコ系団体が博士課程で学ぶトルコ人の学生を介して“核兵器の闇市”に関する情報を集めていたことを告発した。
同氏は同紙9月号で、この告発はFBIに勤務していた間、ワシントンのトルコ大使館やシカゴにあるトルコ領事館、複数のトルコ系団体の電話の内容を聞いた結果得た情報に基づいていると述べた。

■アメリカ・トルコ評議会の発表

アメリカ・トルコ評議会議長で元外交官のジェームス・ホルメス氏はミッリイェトに行った会見で、アメリカ・トルコ評議会が「違法な活動を行う扇動組織」と名指しされたことについて「全く根拠がなく、ばかげており誤りだらけ」と反論した。
エドモンズ氏は「2000年から2002年に聞いた電話の内容から「あるトルコ高官がアメリカ国防省の担当者に7万ドルの賄賂を渡すためアメリカ・トルコ評議会のオフィスに行ったと話し、事務所の所在地を挙げてみせたことに対し、ホルメス議長はエドモンズ氏の言及する期間の少なくとも2年前に事務所は引っ越していたとし、「これ1つを取ってさえ、どれだけ虚言、妄言であるか分かる」と述べた。

■ハスタート議長に50万ドル

エドモンズ氏の最も重大な告発の1つは、ハスタート下院議長が2000年にアルメニア法案への支持をトルコからの賄賂によって撤回したという疑惑だ。Vanity Fair誌は、シカゴの領事館に勤務するある外交官が「ハスタート氏が法案を差し戻すのには最低50万ドルかかる」と述べたという主張も、エドモンズ氏の話に依拠して書かれた。
ハスタート氏の広報担当者は同誌に対し、アルメニア法案は2000年に当時のクリントン大統領の書簡に従って協議事項から削除したと述べ、疑惑を否定した。

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( 翻訳者:山 雄起 )
( 記事ID:609 )