「ビジネスマンは北キプロスへ飛んだって構わない」アゼルバイジャン 北キプロス直行便継続(Radikal紙)
2005年07月30日付 Radikal 紙
パパドプロスの警告にもかかわらず、バクー政府は北キプロスへの直行便運行の姿勢を堅持した。これは特筆すべき進展だ。ビジネスマンは飛びたいところに飛べるのだ。
バクー発
北キプロス旅券承認の見通しを示し、7月20日の解放記念日には公式代表団を参加させたばかりでなく、一昨日北キプロスへの直行便の初フライトをも実現したアゼルバイジャンは、ギリシャ系側の圧力を突っぱねようとしている。ギリシャ系側指導者のタソス・パパドプロスがイルハム・アアリエフ大統領に書簡を送付し今回のフライトに抗議し国際民間航空機構に訴えると警告したことについて、アゼルバイジャン外務省は昨日、北キプロス訪問が国家政策を反映したものではなく今回の問題はあくまでビジネス関係者の私的訪問であるとの声明を発表した。
アゼルバイジャン外務省のタヒル・タギザーデ報道官は「アゼルバイジャンでは自由市場経済が採用されています。我が国の政策としてビジネス関係者の活動に口を挟むことはありません。」と述べ、政府としてキプロス政策に変更がないことを強調した。報道官は、ビジネス関係者の訪問を問題化するべきではないとし、以下のように述べた。「我々には二つの目的があります。まず、キプロス問題の解決を支援すること。次に、国連が指摘したように、キプロス・トルコ人の置かれている人道的・経済的孤立を解消することで、アナン・プランを支持するキプロス・トルコ人社会と緊密な関係を築くことです。」また、同問題に関してギリシャから情報がもたらされ、対抗策が取られないことも明らかにされた。
■アゼルバイジャン側との2つの合意文書
一方、北キプロスで折衝を続けるアゼルバイジャン使節団は、昨日、北キプロス-アゼルバイジャン・ビジネス・フォーラム(KKTC-Azeri İş Forumu)に出席し、北キプロスの孤立を軽減させることを目的とした2つの共同合意文書に署名した。各文書は、アゼルバイジャン-トルコ実業者連合、キプロス・トルコ産業局、同通商局、北キプロス銀行連合、アゼルバイジャン銀行連合間での協力を目指すものだ。アゼルバイジャン代表団に謝意を表明した北キプロスのセルダル・デンクタシュ外相は自身が8月15日以降にバクーを訪れるとの見通しを示し、「アゼルバイジャンの踏み出した一歩は、ギリシャ系側を問題解決へと向かわせる動機となる唯一の道です。この道はより先へと続いて行くでしょう。」と語った。アフメト・エレントクは、「飛行機の車輪がエルジャンの地に下りたとき、多くの人の目は潤み、感涙にむせびました。これは、我々の繋がり、文化、歴史、そして文明の力強さを最も如実に表しているのです。」と述べた。
直行便の就航はアゼルバイジャンの野党勢力からも好意的に受け止められている。人民戦線党のアリ・ケリムリ党首は、キプロスのトルコ人が国民投票での意思に基づいて孤立から救われるのは当然のことであり、アゼルバイジャン単独ではなく全世界がこのような方針を取るべきである、とコメントした。アゼルバイジャンのメディアでも、バクーからエルジャンへ空港への初フライトは大々的に報じられた。
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( 翻訳者:長岡大輔 )
( 記事ID:555 )