逮捕されたアルカイダ・トルコ支部のリーダー、イラクでの米兵殺害も供述(Milliyet紙)
2005年08月12日付 Milliyet 紙
テロ組織アルカイダのトルコ支部リーダーであることが指摘されていたシリア人ロウアイ・サッカが逮捕された。裁判所ではあらゆる機会においてイスラエルの船への攻撃を実現させるつもりであることを繰り返したサッカは、度々神は偉大なりと述べた。
テロ組織アルカイダのトルコ支部リーダーであると指摘されているシリア人ロウアイ・サッカ(32)が昨日逮捕された。ディヤルバクル空港で8月6日に「エクレム・オゼル」という偽造身分証によって捕らえられ、イスタンブルへ連行されたロウアシ・サッカに関するテロ対策管理局の手続きは昨日完了した。サッカは装甲車で8時45分頃にベシクタシュのイスタンブル裁判所へ連行された。
サッカは、厳重な警備体制の中裁判所に向かって歩いている時「海の真ん中で断行するはずだった。トルコ人や民間人には危害を加えずに。2000年にMİT〔訳注:国家諜報機構〕は私の家族を誘拐し、拷問を行った。私は1トンの爆弾を準備していた。イスラエルの船を襲うつもりだった。」と叫んだ。
■「唯一の標的はイスラエルだった。」
トルコ語を話すサッカは、拘留された留置所の庭に向いた小さな窓から新聞記者たちへ声をかけて、後悔していないことを語った。警察は、再び「神は偉大なり」と声を上げるサッカを窓から遠ざけた。その後も叫び続けたサッカは、イラクのファルージャで10人のアメリカ兵を殺したことを申し出た。
サッカは健康診断のために留置所から出された時「先週の金曜に攻撃を行うはずだった。まだ10トン(の爆弾が)ある。唯一の目標はイスラエルだった。」と叫んだ。再び留置所に戻される時には「トルコ人には危害を加えるつもりはなかった。狙いはイスラエル人のみだ。」と語った。
検察官ゼケリイェ・オズに対して黙秘権を行使しているサッカは「違法組織の構成員となる」罪による逮捕請求によって当直第11号重罰裁判所へ連行された。アルカイダとの関わりを否定するサッカの逮捕が決定された。
アラブ系イスケンデルン出身の一家の息子でシリア国籍のサッカはアレッポで出生したことが明らかにされた。裁判所から出される時「トルコ国民には危害を加えるつもりはなかった。後悔はしていない。」と話したサッカは、再び「神は偉大なり」と声を上げた。
■「個人的な決定だ。」
弁護士のオスマン・カラハンとイルハーミー・サヤンは、サッカが、警察と検察局において黙秘権を行使していることを明らかにして、裁判所では彼がトルコにおける活動やアルカイダとは関係のないことを話していることを語った。また二人はサッカが「イスラエル人のユダヤ牧師が『ファルージャでムスリムを殺したものは天国へ行く。』という発言をし、クドゥスが占領されていることに怒りを感じたために個人的に行動を決めた。750キロの爆薬を使用するつもりだった。」と語ったことを公にした。
サッカが裁判所での説明でアメリカ連合軍へ運ばれる金を手に入れたことを主張し、事件を以下の様に説明したといわれる。
「我々はバグダッドの北でアメリカの兵営に渡されるはずの2500万ドルを手に入れた。50万ドルをイスラエル人に対する計画を行うために私がとった。残りはイラクの戦士たちの元へ残した。私の元には6キロのC-4があった。アンタリヤで対峙した50人のグループに対して使うこともできた。だがトルコの民間人に危害は加えまいとあきらめ、イスラエルの船を攻撃する計画を立てた。」
■その家だ
アンタリヤの港地区で8月4日未明に二人のイラン人と二人のシリア人の四人組がいる家で爆発が起き、家の窓を破壊してよろい戸を粉々にした。
■サッカの弁護士は爆弾犯を擁護した
ロウアシ・サッカの弁護を、イスタンブルでの2003年11月15日から20日のテロ事件に関するアルカイダ訴訟で任務に就いた弁護士オスマン・カラハンとイルハミ・サヤンが引き受けた。
また、ゼイティンブルヌで準備した爆弾を手に持ったまま爆発し、その結果ズィアイェッティン・ヤルワチと共に死んだエルハン・チュルクの弁護士をサヤンが一時期務めていたことが発覚した。
サヤンは「私の依頼人の中には28の異なる組織の構成員がいる。訴訟を引き受けるとき彼らの組織には注意しない。長年麻薬を使用したり、武装小集団、テロ組織のメンバーであるために裁判にかけられた者の訴訟を見ている。ある意味私の専門分野はこれである。万人に弁護権はあるのだ。そして我々は彼らを弁護するとき、思想を共有するわけではない。」と言った。
サッカが警察と検察局に黙秘権を使って何も言わなかったことを説明したサヤンは「一言も話さなかったのに、言ってもいない話をを新聞上で何ページにもわたって公開された。警察は、私の依頼人に関して複数のマスコミに信じられないほどの情報を与えたのだ」と語った。
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( 翻訳者:藤巻晋也 )
( 記事ID:663 )