PKKは、8月20日から9月20日の間「作戦停止」を決定し、この間に事態の新展開を期待すると表明した。また「軍事体制を積極的防御から受動的防御へとシフトさせる」と述べた。
テロ組織PKK(クルド労働者党)/KONGRA-GEL(クルド人民会議:現在の正式名称)による暴力を終結させるための声明を発表し、エルドアン首相との会談後「PKKに告げます。首相から保証を得ました。軍事行動を即刻、無条件で停止しなくてはなりません」との呼び掛けた知識人グループの働きかけは無に帰した。旧民主党(DEP:クルド系政党)議員レイラ・ザーナとその支持者たちからも「無条件・無期限の停戦」を呼びかけを受けたPKK/KONGRA-GELは、8月20日から9月20日までの間の「作戦停止」を発表する一方で、この期間に新たな事態の展開を期待するというメッセージを伝えた。
PKK/KONGRA-GELの議長で旧民主党の国会議員ズベィル・アイダール氏がブリュッセルで開く予定だった会議に許可が下りなかったため、書面で声明を出したPKK/KONGRA-GELは、エルドアン首相の知識人グループとの会談やディヤルバクルでの演説の内容が「前向きな雰囲気を創出し、平和と民主的な解決への道を開く可能性をもたらしたことから、8月20日から9月20日の間の停戦を決定した」と表明した。
■インターネットで発表
ブリュッセルで収録され、組織のインターネットサイト上で公開された声明では、エルドアン首相がディヤルバクルで行った講演で「クルド問題は民主的な共和国体制を軸に解決する」と語ったことに触れ、次のように述べられている:
「今後運動を通じて、和平と民主的な解決に向けた可能性を探る必要があると考えられる。関係するすべての政治家は問題を恣意的に利用することなく、解決に向かうよう慎重で責任ある行動を取ることが肝要である」。
■「国家に反逆していない」
「我々の組織は国家に反逆するのではなく、民主的な国家によってトルコの一体性を保ちながら問題の解決を目指す政治的見解に基づいた(存在である)」と主張する声明では、「この件で払われている努力と進展しつつある歩みに対し、我々の側から必要な援助を提供する用意がある」と表明された。
また「国内のすべての民主的勢力に対し、解決プロセスの進展を支援する目的で、2005年8月20日から9月20日の間、軍事体制を積極的防御から受動的防御へとシフトさせる」ことを明らかにし、「我々を全滅させる目的の作戦に対する不可避的な防御活動以外にはいかなる軍事行動も行わず、衝突のない状況を作り出すことが重要であろう」と述べている。
■「メカニズムを創り出せ」
「(収監されている)イムラル島での処遇は改善されたものの、より重刑の終身刑を宣告され服役中のアブドゥッラー・オジャランが、和平プロセスを進展させる状況を生み出すことを望んでいると発表した声明において、次のように述べられた:「現段階で、皆が『クルド問題』として定義する、トルコの傷口となっている問題を解決する目的で対話プロセスが開始されるために必要な環境とメカニズムを創り出し、それを実行に移すことが、恒久的解決の進展という観点から実現されるべき責務である」。
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( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:712 )