エルドアン首相、EU加盟交渉開始前にアルメニア会議実施を希望(Milliyet紙)
2005年08月25日付 Milliyet 紙
延期されていた「アルメニア人大量虐殺会議」が10月3日のEU交渉の前に再度実施されることをエルドアン首相が希望していることがソイサル学長により明かされた。
ボアズィチ大学で今年5月に予定されていたが反対により延期されたアルメニア人大量虐殺に関し新たな見解を議論するための会議が9月22日から25日に実施される予定であることが発表されたが、この裏では興味深いことが起こっていた。延期に対しヨーロッパから批判が向けられた会議は、EU加盟交渉が開始される10月3日前に実行されることが有益であろうとレジェプ・タイイプ・エルドアン首相がボアズィチ大学学長アイシェ・ソイサル教授に語ったことが明らかになった。大学が、会議は9月末に行われると発表し、会議に外務大臣のアブドゥッラー・ギュルも参加する可能性があると発表したことで騒動は新しい様相を見せた。
会議の延期を批判していたエルドアンは、先日イスタンブルでソイサル教授に加盟交渉前の会議実現に賛成だと自ら語ったことが明らかになった。エルドアンの側近は、「我々の首相は、自身がその意見に賛成するかどうかはさておいて、異なる意見の表明を保障する政治家である。ギュルが参加するかもしれないと語ったことはこの明確な例である。」と述べた。
■「犯罪者のように逃げまい」
ギュル外相はソイサル学長の開会への招聘を受け入れたが、会議の開催期間はニューヨーク滞在中のため、参加できないことが明らかになった。外務省スポークマンのナームク・タンを介して昨日会見をしたギュルは、件の会議やそれに類似した集会は「論理やアプローチの方法の発表のための機会として考えている」と語った。タンは、ギュルの見解を次のように述べた。
「招待のお話が来たとき、スケジュールが合えばこのような広範な見解が集まる会議には原則として参加する可能性があるでしょうと伝えました。この問題では我々はあらゆる機会を利用しなくてはなりませんから。我々の論理をしっかりと説明するのに遠慮することはありません。この領域には我々のいかなるコンプレックスもありはしません。あたかも犯罪者になってしまったかのように逃げることには何も意味がありません。この問題で、私が一度も賛成したこともなければいくつかは意図的とも感じられるような、そうした対立する複数の意見があたかも今回初めて口の端にのぼっているかのような雰囲気作りをしたい人はいるようですが。
重要なのは、我々の歴史事実とトルコをめぐって行われているゲームとについて、我々がはっきりとしたかたちで国内外で語ることです。この点から我々は政府としても省としてもますます活発に活動してまいります。」
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( 翻訳者:清水 葉月 )
( 記事ID:746 )