イギリス首相官邸(10番街)で、10点満点の友好的会見-ブレア・エルドアン会見(Milliyet紙)
2005年07月28日付 Milliyet 紙

エルドアン首相がロンドンで会見したイギリスのブレア首相は、追加議定書へのサインは、ギリシャ系住民(キプロス共和国)を承認する意味にはならないと述べ、「トルコは自らが望む説明をすることができる」と語った。

イギリスのトニー・ブレア首相と、ロンドンへの24時間の公式訪問を行ったレジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、昨日ダウニング・ストリート10番街での朝食を交えた1時間15分の会談の後に開いた共同記者会見で、議題に上った「関税同盟の追加議定書」のサインについて、足並みを揃えた発言をした。
ブレア首相は、トルコが関税同盟協定をEUの10の新加盟国を含む形で拡大させる追加議定書にサインすることは、ギリシャ系住民居住区(キプロス共和国)を承認する意味にはならないと繰り返した。

■宣言書は当然

トルコが、追加議定書がギリシャ系住民居住区を承認する意味にはならないをこと明らかにした宣言書の公布を望んだことを「当然のことと受け取った」と述べたブレア首相は、「トルコは、自らが望む説明をすることができる」と述べた。
エルドアン首相も、「私見では最良のものになった。短期間で承認を行う」と述べ、イギリスに今期のEU議長国としての期待を次のように説明した:「10月3日に予想外の事態を迎えず(EUへの)加盟交渉を開始した場合には、年末までに1つか2つ、3つの段階を越える」。

エルドアン首相は、クラリッジ・ホテルでトルコの新聞記者のために開いた記者会見で、加盟交渉の枠組みについての合意がEU評議会で承認されることで、トルコの“キプロス(共和国)を認めない”という宣言書に関心が向けられるか否か、という問いに対して、「加盟の枠組みに関する文書が明確な草案として存在し、トルコの宣言書は機密性を守る」と述べた。
宣言書が、今日までの建設的な議論以外の内容を含まないと話すエルドアン首相は、「詳細についてお話できない。話せば宣言書の持つ意味合いが小さくなる」と述べた。また「追加議定書について、(首相の考えと)ブレア首相の想起している草案とは同じであると言うことはできるか」という質問に対して、「ほぼ同じだ」と答えた。
「文書(中の表現)を穏やかにしてほしいとの要請はあったか」との問いに対しては、「最悪の場合、今の草案がそのような(厳しい)内容だ」と答えた。

■「ブリュッセルで最初に部屋の扉をノックした友人がトニーだった」

エルドアン首相とブレア首相の会見の、暖かく友好的であったとされる雰囲気は、共同記者会見でエルドアン首相がブレア首相に対し(2004年)12月17日のブリュッセルでの努力に感謝する形でも反映した。エルドアン首相は、12月17日夜の会談が決裂しかけたときにブレアが示した支持について次のように述べた:「机を離れるときに、最初に我々の部屋の扉をノックした大切な友人がトニーだった。「どうした、タイイプ?」と彼は言い、彼ら自身でこの問題について議論をした後、新しいプロセスが始まった」。

■取材メモ:「(ニューカッスルが)エムレを取った。とてもうれしい」

・エルドアン首相とブレア首相の、お互いの親近感が注意を引いた。2人の首相は記者会見で、お互いの話を笑顔で聞いた。
・ある新聞記者が、トルコでの爆弾テロの後にイギリス外務省が行ったトルコ旅行に対する警告について取り上げた際、ブレア首相は「どんな形であれ、テロの目的に貢献する機会を与えてはならない。今現在イギリス外務省が旅行の点でトルコをどのように評価しているかは分からない。テロに対して協力し合わなければならない」と述べた。
・ブレア首相は記者会見で、お気に入りのサッカーチームであるニューカッスルにインテルからMFエムレ・ベロズオールが移籍したことを取り上げ、「応援しているチームはとてもいいトルコの選手を取った。チームは強くなるだろう。とてもうれしい」と話した。

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( 翻訳者:佐藤淳也 )
( 記事ID:547 )