ユーロフェスタ2005をギリシャ政府が禁止に(Milliyet紙)
2005年09月07日付 Milliyet 紙
ギリシャ政府は、9月16-18日にモラ半島で、ヨーロッパから多くの人種差別主義組織が参加する予定の「ヨーロッパにトルコの場所は無い」とのスローガンで計画されている「フェスティバル」を禁止した。
9月16-18日にギリシャ南部に位置するモラ半島のメリガラでヨーロッパ各国から多くの極右組織や人種差別主義組織が「ヨーロッパにトルコの場所は無い」とのスローガンをかかげ開催される、「ユーロフェスタ2005」という活動がギリシャ政府に禁止された。
政府担当スポークスマン、テオドラス・ルソプロス氏は、「金の夜明け」という名のギリシャ系極右組織によって計画されている問題のフェスティバルが、人種差別主義を扇動するものであり、ギリシャ憲法違反であるとして禁止されたことを明かした。ルソプロス氏は、「このような活動を私たちは非難している。これらに許可は与えられない。我々は人種差別主義を扇動する活動を忌み嫌っている」と話した。さらに、憲法に違反する活動を防ぐためにあらゆる法的措置が取られるであろうと発表した。
禁止の決定は国際ユダヤ組織とギリシャのマイノリティであるユダヤ教徒にとっても朗報だった。ギリシャ・ユダヤ教徒協会のモーセス・コンスタンティーニ氏は「政府のフェスティバル禁止のために私たちは奔走した。今回このネオ・ファシスト集会が禁止されたことに満足している」と述べた。国際的なユダヤ人組織であるサイモン・ウィーゼンタール・センターもギリシャ首相コスタス・カラマンリスに手紙を送り、この集会に干渉する要望を伝えていた。
これに対して別名「嫌悪の波2005」であるフェスティバルの主催団体のひとつ、ギリシャ極右組織「愛国者同盟」は、3日間にわたりキャンプ場で行事を実施する予定であり、自分たちには禁止決定に関するいかなる情報も届いていないことを述べた。組織の事務総長ディミトリス・ザフェイロプロス氏は、「禁止に関する知らせは届いていない。ギリシャ憲法にはこのような規定はない。政府担当スポークスマンは禁止の根拠となる憲法の条項を私たちに示すべきだ」と述べた。
■「人種差別主義者インターナショナル」
「人種差別主義者インターナショナル」という名をつけられた組織には、ドイツから国民民主党、イタリアからフォルツァ・ヌオヴァ(新しい力)、スペインからラ・ファランゲそしてルーマニアからノウア・ドレプタ(新しい右派)といった極右政党、さらにハンガリー、イギリス、アメリカ、ベルギー、フランス、ルーマニア、スロヴァキア、セルビア・モンテネグロ、スイス、ポーランド、オランダ、チェコ共和国、オーストリアからネオナチ組織の代表らが参加を予定していた。
フェスティバルに関する発表が掲載されているサイトで、活動の目的は「白人の力2005」というスローガンのもとにヨーロッパで白人の主権を守ること、さらにはトルコのEU加盟を防ぐことだと述べている。
現地の新聞はこちらから
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:819 )