アザーン自動放送機、テヘランにアザーンを鳴らす シャルグ紙
2005年09月08日付 Sharq 紙

2005年9月8日付シャルグ紙14面

【社会部】テヘラン市役所は、自動アザーン放送機をテヘラン市内に設置することになった。この計画が実行されれば、イスラームで定められた時間帯に、市内140箇所で自動的にアザーンが鳴り響くことになる。この計画は、テヘラン市交通管理公社により発案され、同社の理事会の決定を受けて実行に移されたものである。同社の総裁の話によれば、今年度末までに、現在映像監視カメラが設置されている市内のおよそ140箇所に、アザーン放送機を設置する予定だという。

 この計画の実施では、交通状況を映す映像監視カメラ本体が据え付けられている鉄柱に自動制御の拡声器システムを取り付けることで、テヘラン市内のモスク管理人らは、統一された計画にしたがって市レベルでアザーン放送を行うことが可能となる。

 テヘラン市交通整理公社の総裁は、市レベルでこのような計画を実施する目的について、シャルグ紙にこう語った。「われわれの社会は、イスラーム教に則った社会である。われわれはそのような社会を、イスラームの諸邑の母(メッカ)と呼んでいる。したがって、イスラーム社会はこのような考え方に沿った姿をしている必要がある。アザーン自動放送の計画は、そのような問題意識から出たものだ」。

 ラヒーモフ氏はさらに次のように付け加えた。「サウジアラビアでは、礼拝の時間になるとすべての商店が休憩を取っている。そうであれば、われわれもこのような計画を実行に移すことで、市民らが簡単に礼拝の時間が分かるように便宜を図るべきではないか」。テヘラン市交通管理公社により実際に示された予定によれば、この計画の第一段階が、イラン暦シャフリーヴァル月の末〔9月21日頃〕までに、市内10箇所において実行に移される模様だ。

 同社の総裁はまた、映像監視システムの光ファイバー・ネットワークをアナログ方式からデジタル方式に変換する計画があることについても公表した。「テヘランには、およそ300キロメートルの光ファイバーが張り巡らされており、これまではアナログ方式であったが、今後デジタル方式に変換される予定だ。これによりシステムの性能は大幅に向上するが、そのうち目を見張るべきは、情報容量が数倍に増大することである」。同氏はこう付け加えた。「音声放送システムもまた、映像監視システムのデジタル化技術によって可能となる分野の一つである。このような音声放送システムは、アザーンの放送に加え、非常時の放送にも活用可能だ。全市的に交通カメラを設置する費用が下がること、高速インターネット網が拡大することなども、デジタル方式へと移行することで得られる利点である。いまや、世界のほとんどの先進都市において、アナログ方式に代わって全面的にデジタル方式が使用されるようになってきている」。

(後略)

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:859 )